中古でスバルBRZを買うならどの年式・グレードがおすすめ?最適な選び方を解説!

トヨタと共同開発されたスバル BRZは、ブランド違いの兄弟車であるトヨタ 86とともに、日本では希少なFRスポーツカーです。
趣味性の高いクルマということもあり、中古車市場での物件数はそれなりという状況。
そんなスバル BRZについて解説していきます。
スバルとトヨタの技術を融合させたエンジンを搭載

スバルの水平対向エンジンに、トヨタの直噴とポート噴射技術である「D-4S」をドッキングさせたエンジンを搭載するスバル BRZは、スバル初のFRライトウェイトスポーツカーです。
初代は、2012年1月に「Pure Handling Delight ー 新しい次元の運転する愉しさ」というコンセプトを掲げて登場しました。
ライトウェイトスポーツといえば、マツダ ロードスターが世界的な人気モデルになり、『2人乗り小型オープンスポーツカー生産累計世界一』としてギネスブックに載るなど、圧倒的な支持を集めています。
ソフトトップであるロードスターとの違いは、屋根(ルーフ)だけでなく、2+2というシートレイアウトにもあります。
後席は荷物置き場、あるいは非常用といったレベルであっても2人までの乗車が可能です。
ライトウェイトスポーツの生命線である軽量化、そして回頭性やハンドリングを左右するホイールベースの長さを考えると、2シーターのほうが理想的といえますが、いっぽうで2人しか乗れない(実際は2人までしか乗らないとしても)2シーターだと購入時に心理的にもハードルが高くなるでしょう。
また2シーターだと積載性にも影響が出るなど、実用性の面でも制約が出てきます。

かつて筆者はトヨタ 86の開発責任者を務めた多田哲哉氏にインタビューした際に「後席を前倒しして、タイヤを4セット積んでサーキットに行く」というニーズを満たすというニュアンスを伺ったことがあります。
さて初代は2.0L水平対向エンジンに、トランスミッションは6速ATと6速MTを設定。
リッターあたり100PS(最高出力200PS/最大トルク205Nm)に達し、高回転まで吹き上がるエンジンを謳った水平対向エンジンは、日常使いであれば、それほどパワー不足を痛感せずにすんだ反面、山岳路や高速道路などではもう少しパンチ力があれば…という声もあったようです。

ライトウェイトスポーツで持て余すようなパワーを与えると、ピーキーな挙動になりがちで、ハンドリングを楽しむ、誰もが楽しめるスポーツカーという初代のコンセプトからズレてしまいます。
とはいえ、筆者ももう少しだけパワーがあればもっと楽しめるのでは?という印象を受けました。
2013年8月と2014年4月、2015年2月に一部改良。2016年7月にマイナーチェンジを実施し、パワーとトルクが引き上げられ、乗り心地やハンドリングなども登場時よりも改良を重ねるごとに進化しています。
2代目のATなら「アイサイト」が標準に

2021年7月に発売された2代目は、排気量が2.0Lから2.4Lに拡大され、初代よりも低速域の力感が増し、高速域の伸びも明らかにアップしています。
ライトウェイトスポーツとはいっても、スポーツカーにはパワーも必要、ということを再確認させられました。ただし「誰もが扱いやすい」という初代からのコンセプトは変わっていません。
日常使いをスマートにこなしつつ、ワインディングやサーキットなどでスポーティに走らせたいのなら、この2代目がオススメです。
また、AT免許など2ペダルしか乗れないのであれば、2代目には運転支援システムの「アイサイト」がAT車に標準化されたのも朗報。
衝突被害軽減ブレーキやアダプティブクルーズコントロールクルーズなどが備わり、安心で快適なロングドライブも享受できます。
100万円前後の物件も増えてきた初代BRZ

2代目は登場から2年しか経っていないこともあり、タマ数はまだ少なめ。
未使用車のほか、走行距離が短い個体には、デモカーやカスタム、ドレスアップ済みモデルも多く、好みに合うかが最大のポイントです。また例の新車不足によるプレミアが付いている個体もあるようです。
いっぽうで走行距離を重ねた初代であれば100万円前後の物件も散見されます。
初代、2代目ともに中間の「R」、最上級の「S」が人気。また、スポーツカーですので、MTのほうが選択肢が多くなっています。