走り屋におすすめしたい、安価に手に入る国産スポーツ車5選
いわゆる「走り屋」を目指す場合、未経験者ほどスペックに注目しがちです。しかし運転に重要なのは、パワーよりもバランスだったり、運転のしやすさだったりするわけです。
とくに基本のできていないビギナードライバーは、できるだけ素直に動くクルマがおすすめです。
そんな「走り屋」を目指すドライバーにおすすめしたい、中古で手に入れやすいスポーツモデルを5台紹介します。
理屈じゃないのでしょう…
自分が走り屋でもないのでわからない、と言うと身も蓋もありませんが、走りにこだわる方もたくさんいます。
クルマを峠に持ち込んでパフォーマンスを最大限に引き出し、愛車の真価を発揮させる。走り屋のイメージはこういう感じでしょうか。
とは言ってもクルマの真価は、安全に乗員を目的地まで運ぶことだと思うので、今後も走り屋になることはないかしら…とは思いつつ、もし走り屋を目指すのであれば、ここは譲れない!というポイントを考えて行きたいと思います。
「見切りがいいこと」は絶対条件
クルマのポテンシャルを最大限に引き出せるかどうか、一番大事なことは”クルマの見切りがいいこと”だと思うのです。
クルマは走ってナンボです。しかし、だだっ広い砂漠の真ん中をぐるぐるするわけではありません。さまざまな地形に敷設された道路を走ります。カーブや坂道では見通しが一律ではありません。
「どこにフロントタイヤがあって、ノーズの先端はどこあるのか」それがつかみやすいクルマは、パフォーマンスを発揮しやすくなります。
わかりやすくサーキット走行で解説すると、単純にアウト・イン・アウトのラインをトレースする場合、道幅いっぱいをつかうことが理想です。
その際に見切りの良いクルマはコース幅いっぱいまでクルマを寄せることができますが、見切りが悪いと外側も内側も数十センチのマージンを残すことになり、窮屈なコーナーリングになってしまいます。
一般道でも同様で、コーナーのギリギリまで攻めることができれば、理想的ラインをトレースすることができるというわけです。
そもそも速く走らなくても、クルマの見切りの良さは大事。知らない狭い道などでおおいに真価を発揮します。
エンジンパワーはそこそこでもOK
他のクルマとタイムを競うサーキットレースやラリーとなれば別ですが、自分のウデを磨くのであれば、エンジンパワーはそこそこでもOKです。
現在は、エンジンにとてつもないパワーがあってもさまざまな電子制御技術で運転を助けてくれますから、それほど恐れることはありません。
しかしそれでは自分で操っていないなような、クルマに乗せられているような、どこかモヤモヤとした感情が湧き上がってきますし、そもそもとてつもない大パワーでは”パフォーマンスを最大限に引き出す”なんて、一般道では無理な話です。
ですからエンジンパワーは、せいぜい200馬力もあれば十分。それ以上あっても、一般道では直線番長になれても”パフォーマンスを最大限に引き出し”て走ることは難しいのです。
パフォーマンスを最大限に引き出したいならクローズドコースがおすすめ
ハイヤーの運転手さんはコップに水を入れて練習するのだそうです(ホントか?)。ブレーキ、加速、カーブでそのコップから水がこぼれないような運転ができるようになるために。
コレはじつは、峠の走り屋にとってもいい練習になるに違いないのです。荷重移動が自然で不要な揺れのない運転と言うのは、その反動も小さいわけで、そのラインを知るのが一番効率的な運転ではないでしょうか。
荷重移動を学ぶには、クローズドコースで練習することが一番です。ランオフエリアがあるコースなら、いろいろなことをためしてクルマの荷重移動をカラダで覚えることができます。
一般道というところは、カーブの外側にガードレールがあっても、その向こうは崖だったり壁だったり、ひとつ間違えば大事故に繋がりますし、なにより大事な愛車を壊してしまうかもしれません。
そのリスクの少ないのが、クローズドコースなのです。なにもサーキットライセンスを取得して、本格的なレーシングギアを揃えてくださいというつもりはありません。
まずはヘルメットでグローブがあれば参加できる走行会やジムカーナからはじめてみてはいかがでしょうか?
走り屋を目指す方におすすめのスポーツ車5選
トヨタ 86
トヨタ 86は、2012年デビューのZN6型と2021年デビューで現行モデルのGR86(ZN8型)が存在します。
スバルとの共同開発で生まれた86は、コスパに優れたFRスポーツカーの入門モデルとしても人気があります。
初代86のパワートレインは、2.0L水平対向4気筒と6MTまたは6ATの組み合わせ。MT車は、2016年のビックマイナーチェンジを受けて、最高出力が147kW(200PS)から152kW(207PS)、最大トルクは205Nmから212Nmへと向上しています。
ワンメイクレースが開催されたり、国内では久しぶりの手ごろなFRモデルということで、カスタマイズパーツが多数リリースされているのもポイント。中古パーツを探して、リーズナブルに愛車をイジれる楽しみもあります。
ただし、ホイールに関してはタイヤハウスの影響で先代には履けたのに、現行GR86では履けないサイズがあるので注意が必要です。
中古車の価格も順当に下がってきている初代86は、安いものなら100万円前後の予算で乗り出せるようになっていて、免許取り立てのドライバーにも、もう一度FRスポーツに乗ろうと奮起したベテランのセカンドカーとしてもおすすめです。
スバル BRZ
トヨタ 86と共同開発されたスバル BRZは、前述の86同様、2021年に2代目がデビューしています。
86とBRZは、外観やグレード展開のみならず、サスペンション設定が異なっていて、ユーザーはスバルにするかトヨタにするか迷うところです。
また先代BRZで注目は、スバルのモータースポーツ活動を行うSTIが手掛けたコンプリートモデルが用意されたこと。
「tS」と名付けられたグレードは、2013年に500台、2015年に300台それぞれ限定販売されたほか、2017年にはSTI Sportがレギュラーラインナップに用意されました。
また、競技用のベース車として余計なものを排除した「RA」は、内装を剥がしてカスタムするのにも最適な仕様で、一部のマニアには重宝されました。
86には「RC」グレードがありましたが、BRZのRAのみエアコンをオプションで選択できるなど、ユーザーのモータースポーツ活動を支えてきたスバルの経験がこのようなところに表れていました。
現行型のBRZは、エンジン排気量も大きくなりより扱いやすいシャシー性能が与えられてます。
トヨタ 86/スバル BRZは、予算にあわせてクルマの楽しみを広げることが可能です。
スズキ スイフトスポーツ
スズキ スイフトをベースにスポーツ性能を高めたスイフトスポーツは、初代(ZC31S型)が2005年にデビュー。その後、2代目(ZC32S型)、3代目(ZC33S型)と進化して2024年まで販売されました。
現在、もっとも買いやすいのは3代目スイフトスポーツで、970kg(MT車)のボディに最高出力103kW(140PS)、最大トルク230Nmを発生する1.4Lターボエンジンを搭載。2代目よりも軽快感をアップさせています。
183.6万円(ベースグレード)というプライスは、タイヤ&ホイール、サスペンション、マフラーなどを交換しても、300万円以内で楽しめてしまうというコスパの良さが魅力でした。
ACC(アダブティブクルーズコントロール)は、全車速追従タイプではありませんがMT車にも装着されています。
FFハッチバックのライバルとなる日産 ノートやトヨタ アクアと比較すると、265Lのラゲッジ容量は若干見劣りしますが、スポーツ性能との引き換えと考えれば許容できるでしょう。
全長3,890mm×全幅1,735mm×全高1,500mmのボディサイズは、実用性を兼ね備えたスポーツハッチとして、老若男女すべてにおすすめできる1台です。
トヨタ ヴィッツ GRMN
コンパクトカーのヴィッツをベースにGAZOO Racingが開発したスポーツコンバージョンモデルが、ヴィッツ GRMNです。2013年と2018年に販売されました。
まず2013年に発売されたヴィッツ GRMNターボは、国内ラインナップにはない3ドアボディに、最高出力112 kW (152 PS) 、最大トルク206Nmを発生する1.5Lターボエンジンを搭載。
トランスミッションは5速MTのみで、サスペンション、ブレーキ、ボディ補強なども施されました。
国内販売は200台限定で、ボディカラーはホワイト系とブラック系の2種類がラインナップされました。
もう1台のヴィッツ GRMNは、2018年に150台限定で販売されました。
パワートレインは、最高出力156kW(212PS)、最大トルク250Nmを発生するスーパーチャージャー付き1.8Lエンジンと6速MTの組み合わせ。
GRMNターボ同様、サスペンション、ブレーキ、ボディなど各部に専用チューニングが施されています。
ボディサイズは全長3,975mm×全幅1,695mm×全高1,510mmと扱いやすく初めてスポーツカーを手にいれると考えている方にもぴったりの1台です
新車販売価格は400万円。中古車になっても新車当時と変わらないプライスで販売されているなど、希少性も高く綺麗に使用していればリセールバリューも期待できそうです。
マツダ ロードスター
自然吸気エンジンをフロントに縦置きした2人乗りのライトウエイトスポーツカーとして、世界中の自動車メーカーに大きな影響を与えた初代ユーノス ロードスター(NA系)からかぞえて37年。現在は4代目(ND系)に進化したマツダ ロードスターが販売されています。
現行型のND系は原点回帰を図ったモデルで、進化によって徐々に重くなってしまっていたボディを見直し。1.5Lエンジンと、アルミや高張力鋼板、超高張力鋼板などの採用で、軽量かつ高剛性なボディが採用されました。
魂動デザインが採用されたスタイリングは、歴代モデルに比較するとシャープな印象。初代から継承されるアルミのパワープラントフレームが、走りの質感をアップしています
現行型は、すでに10年以上生産されていることになりますが、スポーツカーのお手本のようなパッケージはいつ乗っても新鮮。
また軽くてローパワーなFRですので古くからの車の基礎を学ぶにも最適な動きをしてくれるモデルですので、運転が上手になりたい方にはおすすめの1台です。



































