違いがわかりにくい人気のコンパクトSUV、CX-3とCX-30を徹底解説
美しいデザインのクロスオーバーSUVで快進撃を続けているマツダには、現在CX-3とCX-30、さらにMX-30という3つの異なるコンパクトSUVがラインナップされています。
それぞれに特徴があるこの3台は、新車価格も近く「どれを選べば良いのか迷ってしまう」というユーザーは少なくありません。
そこでここでは、人気の高いCX-3とCX-30を比較&解説します。
- Chapter
- マツダの売れ線コンパクトSUV、CX-3とCX-30
- CX-3はデミオベースのスタイリッシュなコンパクトSUV
- CX-3よりもひと回り大きく、新しいCX-30
- ファミリー層にはCX-30、独身や2人での移動ならCX-3でもこと足りる
マツダの売れ線コンパクトSUV、CX-3とCX-30
マツダ デミオ(現MAZDA2)をベースとするCX-3と、MAZDA3と同じプラットフォームを使うCX-30。
同じコンパクトSUVに分類される2台ですが、最大の違いはサイズ(車格)と世代で、CX-3のほうがコンパクトでやや旧世代、CX-30はひと回り大きく新世代といえます。
それぞれの特徴とおすすめグレードを解説しましょう。
CX-3はデミオベースのスタイリッシュなコンパクトSUV
2015年2月に発売されたCX-3は、「SKYACTIV-VEHICLE ARCHITECTURE」というマツダ独自の次世代車両構造技術を一部に採用し、「人馬一体」による「走る歓び」を実現しています。なお、CX-30は、同技術が全面採用されています。
デミオよりもひと回り大きいボディは、全長4,275mm×全幅1,765mm×全高1,550mmとすることで、1,550mm制限のある機会式立体駐車場にも入庫できるサイズとしたことが美点です。
また室内の後席は、前席よりも高く内側に配置することで、前方見晴らしを良くして快適性を確保。ただし足元空間は、Bセグメント級SUVの平均的な広さで、ひと回り小さいAセグメントのダイハツ ロッキー/トヨタ ライズよりも狭い印象です。
荷室容量(VDA)の350Lは、ひと昔前のCセグメントハッチバック(先代フォルクスワーゲン ゴルフ)並のサイズとなっています。
登場時、やや難があった乗り心地は、2018年5月の商品改良などで改善されています。
パワートレインは、1.5Lディーゼルにはじまり、2.0Lガソリン、1.8Lディーゼル、1.5Lガソリンの順で投入。トランスミッションは、6速ATのほか6速MTも設定されていましたが、2023年9月の商品改良を期にMTは姿を消しています。
おすすめグレードは、タマ数が多い「15S Touring」と「XD Touring」。街乗り中心であれば「15S Touring」、高速道路も使うのならディーゼルを積む「XD Touring」が適任です。
CX-3よりもひと回り大きく、新しいCX-30
CX-30は、MAZDA3に続く新世代商品の第2弾として、2019年9月に発売されました。
ボディサイズは、幅1.8m以下、高さ1.55m以下の機械式立体駐車場に入庫できる全長4,395mm×全幅1,795mm×全高1,540mmで、ホイールベースは2,655mm。
同じプラットフォームを使うMAZDA3 ファストバックは、全長4,460mm×全幅1,795mm×全高1,440mmに、ホイールベースは2,725mm。
数値的には、全長(ー65mm)、ホイールベース(ー70mm)ともに短くなっていますが、後席は着座位置を高めて前方の見晴らし性を確保するとともに、頭上まわりにも余裕をもたせたことで、CX-30のほうが広く感じられます。
パワートレインは、2.0Lガソリン、1.8Lディーゼルのほか、圧縮着火のガソリンエンジン「SKYACTIV-X 2.0」を設定。トランスミッションは、6速ATと6速MTが用意されていましたが、2023年9月の商品改良でMTが廃止されました。
おすすめグレードは、タウンユース中心であれば「20S Touring」、長距離移動が多いのならディーゼルを積む「XD Touring」となります。
ファミリー層にはCX-30、独身や2人での移動ならCX-3でもこと足りる
広さや新しさで選ぶのならCX-30で決まりです。走りのクオリティでも新しいCX-30に分があります。
しかし、自宅駐車場などが狭い場合や、つねに1〜2人でしか移動しないというのであれば、CX-3のほうが向いていことも多そうです。価格の面でもCX-3のほうがこなれています。
逆に子どもがいるファミリー層は、駐車場事情が問題ないのなら迷わずCX-30を選びたいところです。