【プロ解説】走りの質が向上した新型ヤリスクロスを徹底解説
トヨタのSUVラインナップのなかでも、2020年8月の販売開始以来つねにトップの販売台数を維持し続けているモデルが、ヤリスクロスです。
ガソリンとハイブリッド、2WDと4WDを用意して、幅広いユーザーニーズに応えるラインナップも人気の一因です。
そんなヤリスクロスが2024年1月に改良を施されて、走りを中心にアップデートされました。
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- 2種類のパワートレインに2つの駆動方式を用意して幅広くニーズに応える
- フロントデザインを中心に改良を受けた現行型
- 見た目以上に走りがブラッシュアップされている
- 予算が許せば改良モデルを選びたい
2種類のパワートレインに2つの駆動方式を用意して幅広くニーズに応える
トヨタ ヤリスクロスは、アクアやシエンタと共通のGA-Bプラットフォームを使うコンパクトSUVです。
全長4,180〜4,200mm×全幅1,765mm×全高1,580〜1,590mmというサイズのボディに、大人4人が余裕で乗れる室内と390Lのラゲッジスペース(デッキボード下段時)を持っています。
パワートレインは、最高出力88kW(120PS)、最大トルク145Nmを発生する1.5L直列3気筒DOHCエンジン+CVTと、システム出力85kW(116PS)を発生する1.5Lハイブリッドシステムの2種類。
駆動方式はガソリン車、ハイブリッド車ともに2WDと4WDを用意し、ガソリンの4WDにはさまざまな路面に対応できるダイナミックトルクコントロール4WDシステム。ハイブリッドには、雪道でも安心なE-Fourと呼ばれる電気式電気式4WDシステムを採用します。
燃費性能(WLTCモード)は、2WDが18.8~30.8km/L、4WDは17.4~28.7km/Lです。
安全装備は、全車速追従機能付のレーダークルーズコントロールや、アダプティブハイビームシステム(AHS)を備える最新の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense(トヨタセーフティセンス)」を標準装備。高度運転支援の「トヨタチームメイト(アドバンストパーク)」はオプションで搭載することが可能です。
また、最新のコネクティッドサービスとして、ディスプレイオーディオおよびDCM(車載通信機) を標準装備します。
フロントデザインを中心に改良を受けた現行型
2024年1月の一部改良で、GR SPORTを除く全グレードで、アッパーグリルのパターンをSUVらしい力強いデザインに変更しました。
室内は、コンソールボックス付フロントソフトアームレストを採用し、利便性を向上(X、Uを除く)するとともに、内装加飾をガンメタリックに変更(X、U、GR SPORTを除く)。
メーター部は7.0インチのTFTカラーインフォメーションディスプレイを標準装備としました。
安全装備は、衝突被害軽減ブレーキのプリクラッシュセーフティの検出対象範囲を交差点での出会い頭時の車両や自動二輪車へ拡大させています。
見た目以上に走りがブラッシュアップされている
今回の改良は、内外装の小変更いったところですが、走り出してみると走行性能が大きく進化していることに気づきます。
改良前のハイブリッドモデルでは、走行中のエンジン音とリアサスペンションの突き上げ感が気になったものでしたが、改良を受けた現行モデルは、エンジン音が低減され、振動も抑えられています。
また、リアサスペンションの突き上げ感はマイルドになっただけではなく、走行安定性も改善され、カーブを不安に感じることはありません。
本来のハンドリングの良さもスポイルされておらず、ドライバーの狙ったラインをしっかりとトレースできます。
予算が許せば改良モデルを選びたい
もともと燃費性能に優れるヤリスクロスですが、今回の一部改良で走行&安全性能そして静粛性が向上して、さらに質感を高めてきました。
予算が許せば、2024年1月の改良モデルを選びたいところです。