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【プロ解説】ガチのライバル?ヤリスクロスとWR-Vのガソリンモデルを徹底比較

ヤリスクロス × WR-V

トヨタ ヤリスクロスのライバルとしてピックアップしたのは、2024年3月に販売開始したホンダ WR-Vです。

ヤリスクロスは2024年3月の新車販売台数が1万40台。対するWR-Vは、発売後1カ月で約1万3000台を受注して注目を集めました。

お一人様ユーザーから小さなお子さんのいるファミリーまで、さまざまなニーズに応えるいま売れ筋の2台のコンパクトSUVを徹底比較しましょう。

Chapter
インド生まれの逆輸入車はコンパクトSUVの起爆剤
国内のコンパクトSUVを牽引するトヨタ ヤリスクロス
WR-Vはボディの大きさが室内の広さに繋がっている
装備の充実ならヤリスクロス、室内の広さならWR-Vを選ぶべし

インド生まれの逆輸入車はコンパクトSUVの起爆剤

2台比較の前に、ホンダ WR-Vから簡単に紹介しましょう。

WR-Vは2024年3月から販売を開始しました。タイで開発され、インドで生産されたものを導入したいわゆる逆輸入車で、209万8800円~という低価格も話題となりました。

WR-Vは、SUVとしての力強さをシンプルかつモダンな要素で構成されたデザインに、コンパクトクラスながらも優れた機能とゆとりある空間を実現しています。

具体的には、エクステリアデザインは、ベルトラインが高い厚みのあるボディと、優れた悪路走破性を予感させる高めの最低地上高によって、信頼感と安心感を表現。

インテリアは、水平基調のインストルメントパネルと柔らかいパッドに包まれる安心感のある空間を基本に、先進装備の最適配置や優れた視界による運転のしやすさを追求しています。

搭載しているパワートレインは、最高出力87kW(118PS)、最大トルク142Nmをそれぞれ発生する1.5L直列4気筒DOHC i-VTECエンジンで、トランスミッションはCVT、駆動方式は2WD(FF)のみという構成です。

予防安全には、フロントワイドビューカメラと前後8個のソナーセンサーによる安全運転支援システム「Honda SENSING(ホンダセンシング)」を全グレードに標準装備

くわえて、VSA(ABS+TCS+横滑り抑制)、エマージェンシーストップシグナル、ヒルスタートアシストなどで、安全運転をサポートしてます。

また、WR-Vは車載通信モジュール「Honda CONNECT(ホンダコネクト)」を搭載し、対応するナビゲーションとオーディオをオプションとして設定。

緊急サポートセンターをはじめ、車内Wi-Fiなど、安心・快適なカーライフをサポートする「ホンダトータルケアプレミアム」も利用可能です。

国内のコンパクトSUVを牽引するトヨタ ヤリスクロス

トヨタ ヤリスクロスは2020年のデビューです。洗練されたなかに、SUVらしい力強さが込められたデザインを採用しています。

インテリアは、センターコンソールからディスプレイオーディオにかけて縦方向を流れを強調することで力強さを表現しています。

パワートレインは、最高出力88kW(120PS)、最大トルク145Nmをそれぞれ発生する1.5L直列3気筒DOHCエンジン+CVTと、システム合計出力85kkW(116PS)を発生する1.5Lハイブリッドシステムの2種類で、駆動方式はガソリン、ハイブリッドとも2WDと4WDを用意します。

予防安全には、Toyota Safety Sense(トヨタセーフティセンス)を標準装備。アドバンストパークやパーキングサポートブレーキを内包するトヨタチームメイトはハイブリッドのみオプション設定です。

WR-Vはボディの大きさが室内の広さに繋がっている

トヨタ ヤリスクロス HV Zアドベンチャー 2024

ボディサイズは、ヤリスクロス(Zアドベンチャー)が全長4,120mm×全幅1,765mm×全高1,590mm、ホイールベース2,560mm。

WR-Vは、全長4,325mm×全幅1,790mm×全高1,650mmでホイールベースは2,650mm。

ホンダ WR-V

室内寸法は、ヤリスクロスの室内長1,845mm/室内幅1,430mm/室内高1,205mmに対し、WR-Vは室内長1.955mm/室内幅1.460mm/室内高1.280mm。

ラゲッジ容量(5人乗車時)もヤリスクロスの390Lに対し458Lと、WR-Vはボディの大きさがそのまま室内の空間に活かされている印象です。

となると気になるのは取り回しの良さの指標となる最小回転半径ですが、WR-Vはヤリスクロスの5.3mよりも小さい5.2mです。

トヨタ ヤリスクロス HV Zアドベンチャー 2024

燃費(WLTCモード)は、トヨタヤリスクロスのガソリン車が17.1~19.8km/L、ハイブリッド車は25.0~30.8km/Lとクラストップの燃費性能を実現。

WR-Vは16.2〜16.4km/Lで、同じガソリンの2WDで比較してもヤリスクロスのほうがうわ回っています。

運転支援機能はほぼ互角ですが、ヤリスクロスが通信モジュールを標準装備しているのに対して、WR-Vはオプションです。

ホンダ WR-V

装備は、WR-VはLEDヘッドランプや室内のフルオートエアコンを全車標準装備としているのに対し、ヤリスクロスはグレード別の設定。

いっぽうでヤリスクロスの上位グレードには前席シートヒーターが標準装備されますが、WR-Vにシートヒーターの設定はありません。

装備の充実ならヤリスクロス、室内の広さならWR-Vを選ぶべし

ヤリスクロス × WR-V

車両本体価格は、ヤリスクロスの190万7000円~315万6000円(ガソリン・2WDは190万7000円〜255万1000円)に対して、WR-Vは209万8800円~248万9300円という設定。

200万円を切るヤリスクロスのXグレードは、いくつかの装備を省いた廉価版で、日常的に必要な装備を求めると価格価格215万円の中間グレード「G」を選ぶことになり、WR-Vと差がなくなります

ただし、燃費性能をはじめ運転支援機能そしてコネクテッドサービスなどはヤリスクロスが充実しています。

結論としては、装備の充実を求めるならヤリスクロス、室内の広さを求めるならWR-Vがおすすめ。最終的にはご自身のライフスタイルに合った1台を選びましょう。

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

1970年生まれ。10代後半で走り屋デビューし、大学在学中に中古車情報誌の編集部にアルバイトとして加入。1995年より編集部員として本格的に参画し、2006年に独立。現在は、日本でもっとも多くの広報車両を借り出して取材を行うフリーランスの編集者として活動中。中古車の流通、販売店に精通した「中古車相場師」と呼ばれるいっぽうで、新車でもユーザー視点のバイヤーズガイドを中心に、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

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