ノアなのにスズキのバッチ!? 人気モデルの影に隠れたOEM車なら安く買える?

クルマの世界にもOEMという選択肢があります。軽やミニバンなどの開発や生産から撤退するメーカーが増えるなか、OEM車は増える傾向にあります。
OEM車の大半は、エンブレムや一部の意匠、装備内容などをわずかに変える程度で、供給元のベース車と基本的に同じクルマです。
そのため見た目はトヨタ ノアなのに前後のバッチがスズキだったり、スズキ ハスラーなのにマツダのマークがついていたり、(?)という車両が存在します。
そんなOEM車の中古なら、ほかより安く手に入るかもしれません。
- Chapter
- ダイハツ トールは、トヨタ ルーミーだけでなくスバル ジャスティという選択肢も
- トヨタ ライズとスバル レックスを供給する ダイハツ ロッキー
- スズキ ハスラーを狙うならマツダ フレアクロスオーバーという手も
- 日産からトヨタに鞍替えしたスズキ ランディ
- 中古車は比較的充実した装備となっているOEM車を狙う手もあり
ダイハツ トールは、トヨタ ルーミーだけでなくスバル ジャスティという選択肢も

コンパクトハイトワゴンのダイハツ トールは、トヨタのルーミーだけでなく、スバルにもジャスティの名前で供給されています。
パワートレーンは、1.0L NAエンジン+CVTのみで、駆動方式は2WDと4WDを設定。カスタム系の用意はありません。
モノグレードで、オートエアコンやキーレスアクセス&プッシュスタート、オートブレーキホールド機能付電動パーキングブレーキ、スマートフォン連携9インチディスプレイオーディオ(トールはオーディオレス)、衝突被害軽減ブレーキやACCなどからなる「スマートアシスト」などを標準化するなど、充実装備が魅力です。
中古車市場には、選択肢になりえる台数が流通しています。
トヨタ ライズとスバル レックスを供給する ダイハツ ロッキー

スバル レックスは、ダイハツ ロッキーのOEM版で、トヨタ ライズと比べると販売台数や中古車市場での流通量はかなり少なめ。中古車も含めてレアな存在で、最初からレックスありきで探すのは非現実的です。
ロッキー、ライズを探しながら、偶然出会えればレックスも選択肢に入れるというのが現実的。パワートレーンは、1.2Lガソリンのみで、ハイブリッドは未設定です。
グレードは「G」と「Z」の2本立てで、前者は16インチ、後者は17インチタイヤを装着。「Z」には、本革巻ステアリング、オートブレーキホールド機能付電動パーキングブレーキ、運転席&助手席シートヒーター、助手席シートアンダートレーなどを標準化しています。
先進安全装備の『スマートアシスト』は標準装備で、「Z」にはACCやレーンキープアシスト、ブラインドスポットモニターも用意しています。
スズキ ハスラーを狙うならマツダ フレアクロスオーバーという手も

軽ハイトワゴンにSUVテイストを加えたスズキ ハスラー。そのOEM車であるマツダ フレアクロスオーバーの現行車は、全車ISG(モーター機能付発電機)を備えるマイルドハイブリッドで、NAとターボエンジンを設定しています。
両エンジンともに上級と入門グレードを設定し、2WDと4WDから選択できます。
衝突被害軽減ブレーキなどの先進安全装備を標準化し、全方位モニター用カメラなどをオプション設定。アイドリングストップ時でも冷風を送る「エコクール」や助手席前倒し機能など、スズキ生まれらしい特徴ある装備も用意しています。
中古車市場には、初代と現行型ともに比較的多く出回っていて、先進安全装備と内容と充実ぶりからも現行型がおすすめです。
日産からトヨタに鞍替えしたスズキ ランディ

OEMモデルを送り出すことが多いスズキも、他社のOEM版であるランディを展開しています。
初代から3代目までは日産 セレナがベース車で、4代目の現行型はトヨタに鞍替えするカタチになり、ノアがベース車になっています。
中古車市場での流通量は少なく、先代までであればセレナを、現行型であればノアを探すのが現実的。
先代セレナと現行ノアを比べると、先進安全装備だけでなく走りなどの快適性でもノアが上で、ランディも現行型を推奨します。
中古車は比較的充実した装備となっているOEM車を狙う手もあり

OEM車といってもベース車の人気や車種によって中古車市場での流通量も大きく変わってきます。
ベース車を探しつつ、OEM車の選択肢が多い車種の場合は、比較的充実装備となっているOEM車を狙う手もありでしょう。