VW ゴルフのスポーツモデル、赤と青:GTIとRの違いを徹底解説

コンパクトハッチバックの世界的なスタンダードでもあるフォルクスワーゲン ゴルフ。
初代からホットハッチのGTIを用意していますが、2002年にはRのルーツとなるフルタイム4WDを備えたR32がデビュー。ユーザーは、伝統のGTIと革新のRを迷うことになりました。
ここでは、8代目ゴルフ GTIとRを徹底解説。それぞれにおすすめの使い方を紹介します。
- Chapter
- 最大200万円の価格差。ゴルフ GTIとRの価格差はどこから生まれる?
- 共通のエンジンながらスペックは異なる
- GTIが赤、Rはブルーでそれぞれを主張する
- 細部の意匠が異なるインテリア
- 最高のゴルフを求めるなら断然Rがおすすめ
最大200万円の価格差。ゴルフ GTIとRの価格差はどこから生まれる?

※画像はMC前のゴルフ8 GTI
フォルクスワーゲン ゴルフには、初代から設定されているホットハッチの「ゴルフ GTI」と2002年に登場したR32をルーツとするハイパフォーマンスモデルの「ゴルフ R」があります。

いずれもスポーツモデルと呼ぶにふさわしい性能とパッケージを有していますが、マイナーチェンジでゴルフ8.5に進化した現行型の車両本体価格は、GTIが549万8000円、Rは704万9000円〜749万9000円と、最大で約200万円の価格差です。
そんなGTIとRを比較して、2台の差を解き明かしてみたいと思います。
共通のエンジンながらスペックは異なる

それぞれのパワートレインは、ゴルフGTI、ゴルフRともに第4世代の2.0L直列4気筒ターボエンジン(2.0TSI)を搭載。
エンジンスペックは、マイナーチェンジ前のゴルフ8 GTIが180kW(245ps)/ 最大トルク370Nm、Rが235kW(320ps)/ 最大トルク420Nm。
2025年にゴルフ8.5に進化して、GTIが最高出力195kW(265ps)/ 最大トルク370Nm、Rは最高出力245kW(333ps)/ 最大トルク420Nmとそれぞれパワーアップしています。

トランスミッションは7速DSGを組み合わせ、駆動方式は、GTIが電子制御式ディファレンシャルロック“XDS”と電子制御油圧式フロントディファレンシャルロックを統合制御する「ビークルダイナミクスマネージャー」を搭載する2WD(FF)。
Rは、リアアクスルの「R パフォーマンストルクベクタリング」に、電子制御式ディファレンシャルロック“XDS”とアダブティブシャシーコントロール“DCC”(Rアドバンスに標準装着、Rは未装着)にくわえて、4MOTIONと連携制御する「ビークル ダイナミクス マネージャー」を搭載したフルタイム4WDになります。
ちなみに、ダンパーの減衰力や電動パワーステアリングの特性をコントロールするアダブティブシャシーコントロール“DCC”は、GTIにもオプションとして用意されています。
GTIが赤、Rはブルーでそれぞれを主張する
エクステリアは、ゴルフGTI、ゴルフRともそれぞれ専用デザインの前後バンパーを採用しています。
デザインは、GTIがハニカムグリルにフロントバンパー両サイドにはX字型にフォグランプを配置。両サイドに2本出しとされたマフラーとリアバンパーもGTI専用。フロントグリルに施される赤いストライプはGTIの証です。
いっぽう、ゴルフRはエンジンの冷却性能を高めたフロントスポイラーを採用。ボディカラー同色の大型サイドシル、リアに採用されているグロスブラックのリヤディフューザーと4本出しのエクゾーストパイプがハイパフォーマンスモデルであることを主張します。
フロングリルのストライプに施されるブルーは、ブレーキキャリパーをはじめ室内にもアクセントカラーとして採用されています。
LEDのテールランプは共通ですが、R系にはウインカーにダイナミックターンインジケーター式。
ホイールは、ともに7.5J幅の18インチアルミで、Rアドバンスのみ8J×19インチにアップします。
細部の意匠が異なるインテリア
インテリアでは、ゴルフGTI、ゴルフRともにサポート性に優れ、スポーツ走行時にもしっかりと体をホールドしてくれるヘッドレスト一体型のスポーツシートを標準装備。
表皮は、GTIが伝統のタータンチェック柄を採用したファブリック。Rはファブリック&マイクロフリース、Rアドバンスは側面にカーボン調エレメントを配したナパレザーシートになります。
コクピットまわりのデザインは共通で、ステアリングホイールのマルチファンクションスイッチまわりと、デジタルメータークラスター“Digital Cockpit Pro”は、それぞれ専用の意匠とアクセントカラーを採用することで2台の差別化を図っています。
またインフォテイメントシステムの大画面タッチスクリーン“Discover”はR系のみ。GTIは通常のシステムです。
最高のゴルフを求めるなら断然Rがおすすめ

各装備はもちろん走りのキャラクターが異なるゴルフGTIとゴルフR。自身の使い方にはどっちがよりマッチするのか。それを考えるだけでも、ウキウキするのは間違いありません。
それだけともに愉しいクルマということですが、日常のアシはもちろん、サーキットから雪道まであらゆるシーンで活躍できるキャラクターのR、日常の買い物からサーキットまで遊べるフレンドリーなキャラクターのGTIという違いがあります。