コンパクトカーの世界的なベンチマーク。VW ゴルフ7を中古で狙うなら、おすすめはコレ

フォルクスワーゲン ゴルフは、2021年に国内販売が開始された現行型が8代目です。
Cセグメントを代表するベンチマークでもあり、輸入車の入門車としてのニーズを満たしつつ、数多くのクルマを乗り継いできたベテランユーザーが指名する定番モデルでもあります。
そのなかから、いま中古車で狙い目の先代7代目ゴルフをピックアップして、おすすめを解説します。
- Chapter
- 新世代の「MQB」プラットフォームを使用し、 ハッチバックとワゴンを設定
- 豊富なパワートレインでさまざまなニーズに答える
- 現実的には1.2Lまたは1.4LのTSIから選ぶことに
- ゴルフ7は動力性能に余裕を求めるならハイライン以上を選びたい
新世代の「MQB」プラットフォームを使用し、 ハッチバックとワゴンを設定

2013年6月に日本で発売された7代目ゴルフ(ゴルフ7)は、フォルクスワーゲンの新世代モジュラープラットフォームである「MQB」を使い、走りや快適性、先進安全装備に磨きを掛けたCセグメントモデルです。
ハッチバックは、1人での使用はもちろん、ディンクスや小さな子どもが2人いるファミリー層でも使える居住性、積載性を備えています。
また趣味や仕事などで荷物が増えるという方には、ステーションワゴンであるヴァリアント(後にクロスオーバーモデルのオールトラックを追加)を選択する手もあるのがうれしいところです。
モデルライフの長かったゴルフ7は、2017年5月にビッグマイナーチェンジを受け、ゴルフ7.5に進化しています。
豊富なパワートレインでさまざまなニーズに答える

ゴルフ7のパワートレインは、1.2Lと1.4LのTSI(直噴ガソリンターボ)、「GTI(ハッチバックのみ)」と「R」に搭載される2.0L TSIに、2015年9月に1.4L TSIと電気モーターを組み合わせたプラグインハイブリッドを追加。
さらにビックマイナーチェンジを受けた2017年10月には、バッテリーEVである「e-Golf」を、2019年にはフォルクスワーゲンのディーゼルゲートを受けて念入りな排ガス対策が施された2.0L TDI(クリーンディーゼルエンジン)を、それぞれラインナップにくわえています。
こうした多彩なパワートレインのなかで、プラグインハイブリッドの「GTE」、バッテリーEVの「e-Golf」はほとんど中古車市場に出回っていませんから、今回は除外します。
現実的には1.2Lまたは1.4LのTSIから選ぶことに

ベーシックな1.2Lおよび1.4LのTSIは、エンジン排気量によってリアサスペンション形式が異なっていて、1.2Lの「TSIトレンドライン」「TSIコンフォートライン」がトレーリングアーム式、1.4Lの「TSIハイライン」はマルチリンク式(4リンク)。
この違いが走りに影響をもたらしていますが、日常使いではその差は小さく、サスペンション形式の違いでグレード選択をする必要はあまりないでしょう。
動力性能は、1.2Lでも街なか中心で1人乗車が多いのなら過不足なく走るいっぽうで、高速道路を使う機会が多かったり、4人乗車も度々したりするのなら余力のある1.4Lにしておいたほうが無難です。

また、販売期間が短いため物件は少なめですが、2.0Lディーゼルを積む「TDI」の余裕十分な走りも注目したいところです。
実用域からかなりのトルク感があり、日本の高速道路事情であれば十二分以上のパンチ力も享受できます。とくに長距離走行の頻度が多いのなら魅力的な選択肢になります。
先述したように、「GTI」「R」は、スポーツハッチ(ヴァリアントはRのみ)のニーズを満たしてくれます。速さで選ぶのなら「R」ですが、走りと乗り心地、価格のバランス、中古車市場の物件数などでは「GTI」が上回ります。
ゴルフ7は動力性能に余裕を求めるならハイライン以上を選びたい

VWは、ゴルフに限らずグレードにより先進安全装備に大差はつけず、衝突被害軽減ブレーキなどは標準装備。
いっぽうで、アダプティブクルーズコントロール(ACC)や車線維持機能などからなる渋滞時追従支援システム「Traffic Assist」が下位グレードやMT車(GTI、R)には設定されません。ニーズに合わせて選択する必要があります。
中古車の場合、グレードの差よりも個体による程度の違いが価格を決めることが多いですが、予算が許せばビッグマイナーチェンジ以降の7.5世代、さらに似たような個体であれば当然ながら「ハイライン」などの上位グレードを選ぶのが無難です。