現行セレナ(C28型)は、マイナーチェンジでなにが変わった?
いま、日本のミニバンマーケットの中心となっているのが通称「Mクラス箱型」と呼ばれるタイプ。トヨタでいえば「ノア」と「ヴォクシー」だし、ホンダでは「ステップワゴン」、そして日産だと「セレナ」です。
そんなセレナは2025年にマイナーチェンジを実施(発売は2026年2月から)。今回は最新セレナに関して「従来モデルとどう変わったか」を中心に紹介していきましょう。
- Chapter
- 和のテイストとをモチーフに高まるプレミアム感
- インテリアや装備のアップデート
- 細かなアップデートがクルマの使いやすさを進化する
- 「LUXION」「ハイウェイスターV」以外もマイナーチェンジで進化した
和のテイストとをモチーフに高まるプレミアム感
今回のマイナーチェンジを受ける前のセレナと受けた後のセレナを見分ける、もっともわかりやすいポイントは“顔”に他なりません。
最上級グレードの「LUXION(ルキシオン)」と人気グレードの「ハイウェイスターV」においてフロントグリルの意匠が変更されたのです。
従来のフロントグリルは桟が水平基調でした。しかし新しい「LUXION」と「ハイウェイスターV」のグリルは桟が斜めに入り、まるで着物や浴衣の前合わせのように左右非対称(もちろん右前)となっているのが特徴的。
“桟が斜めでグリルが左右非対称なら新型”と覚えておけばいいでしょう(ただし「X」系のグレードは従来通り水平基調で変更なし)。
加えて「LUXION」のグリルは、中段(日産エンブレムの下の高さ)にシルバーの加飾を水平に入れることでプレミアム感を強調しています。これは従来モデルにはなかった差別化ですね。LUXIONであることをより明確に主張する狙いがあるのでしょう。
そしてプレミアムといえば、「LUXION」はルキシオンのシート表皮に「テーラーフィット」を新採用。まるで上質な本革のようにしっとりとした触感と包まれる心地よさをもたらす次世代素材で、プレミアム感を高めています。
余談ですが、新しいグリルを「着物や浴衣の前合わせ」と表現しましたが、日産の最新デザインは和のテイストを重視し、それをモチーフとして取り入れています。グリルの桟だけでなく新デザインとなった「LUXION」や「ハイウェイスターV」のホイールも和風建築における(骨組みで構成した)襖や障子のエッセンスを取り入れたものなのだとか。
インテリアや装備のアップデート
インテリアや装備も変更されました。まずメーカーの工場で装着されるナビ(Nissan Connectインフォテインメントシステム)。これまでは日産のカーナビシステムが用いられていましたが、新型はGoogleを組み込んでいます。
カーナビはGoogleマップだし、対話型音声認識での目的地設定も可能(運転中でも音声で目的地を設定できるのが超便利)。くわえて対応アプリをダウンロードして、新機能をインフォテイメントシステムに追加することも可能(車載ディスプレイを使ってYouTubeを観ることもできる)。クルマの新しい使い方が広がると言っていいでしょう。
また前後左右のカメラを通じて車両周囲の映像をセンターディスプレイに映す「アラウンドビューモニター」も進化しました。
3D映像で車両周辺の状況をより直感的に確認できる「3Dビュー」、交差点などで運転席から死角になる前方の左右が見えるようにサポートして安全性を高める「フロントワイドビュー」、さらにミラーを閉じた状態でも両サイドビューを表示し、狭い場所での駐車等をサポートする「両サイドミラークローズドビュー」の3つの新しい表示機能を追加し、ますます便利かつさらなる安全安心を手に入れたのです。こういう進化は嬉しいですね。
そして変更点は細かい部分にもおよびます。
たとえば「Nissan Connect サービス」と呼ぶスマホとの連携機能は、ドアの施錠し忘れや、ハザードランプ消し忘れ、窓の締め忘れをスマホに通知してくれる「し忘れアラート」に加え、離れた場所からでもクルマを見守る新サービス「リモートフォトショット」にも対応。
これは車体への衝撃や鍵のこじ開けといった異常を検知すると、ドライブレコーダーのカメラ(従来型より高精細になっている)を使って車両周辺を自動で撮影し、その写真をスマホへ送信するとというもの。車両から離れた場所でも瞬時に車両の異常を把握できる防犯機能です
細かなアップデートがクルマの使いやすさを進化する
またマイナーチェンジにおける変更には、従来モデルのユーザーからの要望によるものもあります。たとえばe-Pedal Stepスイッチ。
e-Pedalとはハイブリッド(e-POWER)モデルにおいて、アクセルを戻した際に回生ブレーキを強めに効かせて車速を下げる機能のこと。しかしその挙動にはドライバーの好き嫌いがあるので、スイッチでオン/オフができるようになっています。
従来モデルはオンにしてもシステム再起動(エンジンの掛けなおし)をすると、デフォルトでオフに戻ってしまいましたが、新型ではメモリー式として「前回がオフならオフ」「前回オンならばオン」とする設定になりました。地味ながらこれは便利。ありがたいですね。
さらにこれまではタイプAだった前席USBもタイプCとなり、従来からタイプCだった後席用もあわせてすべてのUSBをタイプC化。それから超細かいですが、これまでメーター内での設定となっていたVDC(スタビリティコントロール)のオフ機能は、新たに物理スイッチを追加。4WDでは全車、2WDは寒冷地仕様に付くようになりました。
VDCをオフにするシーンは主に雪道でスタックした際。スロットルの絞り過ぎを抑えて脱出しやすくするためです。この変更で、必要な際は瞬時にオフできるようになったというわけです。
というわけで、見た目だけでなく細かい部分までしっかりと手が入ったというのが今回のマイナーチェンジの内容ではないでしょうか。
「LUXION」「ハイウェイスターV」以外もマイナーチェンジで進化した
ところで、今回のエクステリアの変更は上級仕様となる「LUXION」や「ハイウェイスターV」だけです。
しかしいっぽうで、それ以外のグレードだけの変更点もあります。それはフロントウインドウの遮音ガラスの採用。新型では「LUXION」や「ハイウェイスターV」以外の仕様がそのガラスに変更されたのです。
じつは従来モデルでは「LUXION」と「ハイウェイスターV」だけが遮音ガラスだったのが、今回から全車遮音ガラスになったというわけ。すべてのグレードで標準にして音振性能を高めています。
ちなみに基本的なグレード構成や、ガソリンとハイブリッドを用意するパワーユニット、そしてどちらのパワーユニットでも前輪駆動と4WDが選べる駆動方式などは従来と変わっていません。
































