中古でフォルクスワーゲン ゴルフを買うならこのモデルがオススメ!

欧州Cセグメントのベンチマーク(指標)として君臨するフォルクスワーゲン ゴルフ。
同セグメントのみならず、実用車のお手本として長年、世界中の自動車メーカーから徹底的にマークされています。
ここでは、中古車でVW ゴルフを買う際にオススメの世代を紹介します。
実用車のお手本であるハッチバックモデル

FFベースのフォルクスワーゲン ゴルフは、1974年に誕生し、翌年に日本に上陸しました。
コンパクトなボディにエンジンを横置きで搭載、広い室内をそなえた初代ゴルフ(ゴルフ1)は世界的なヒットになりました。現在でも初代や2代目(ゴルフ2)を扱う専門店があり、多くの愛好家を抱えています。
もっとも有名なスポーティグレードである「GTI」のほか、現在では最上級スポーツモデルの「R」、EVの「ゴルフe」、プラグインハイブリッドの「GTE」などもラインナップ。
3代目で追加されたステーションワゴン(ヴァリアント)は、定番モデルです。またカブリオ(カブリオレ)やEOSなどのオープンモデルも導入されるなど、多彩なバリエーションでファンを増やしてきました。
ここでは、初代以来、一貫して採用されているハッチバックについて触れていきます。

初代、2代目までは比較的スクエアなボディフォルムが特徴で、初代は現在のBセグメント程度のサイズでした。
やや丸みを帯びた3代目では全長が4.0mを超え、4代目で全幅が1.7mを超え、日本の3ナンバーサイズになりました。
さらにメカニズムの面では、2003年登場の5代目(ゴルフⅤ)でダウンサイジングエンジンであるTSIや、デュアルクラッチトランスミッションのDSGが採用されています。
タマ数の多さや価格、性能のバランスで優れるのは7代目

どの世代も好みに応じて買える環境が比較的整っているVW ゴルフ。とはいえ、中古車市場でタマ数が多くなってくるのは、2008年登場の6代目(ゴルフ6)からです。
日本向けはMTが廃止され、デュアルクラッチトランスミッションのDSGのみとなっています。
人気の「GTI」には、初めて電子制御式ディファレンシャルロックの「XDS」が搭載され、走行安定性が向上しています。
なお6代目に限らず、ゴルフの面白いところは、ベース車でも走りや快適性などの資質が高い点で、6代目の1.2L TSIを積む「トレンドライン」でも街中で走っているぶんには、これで十分と納得させられる説得力があります。

中古車でもっともタマ数が多いのは2012年登場の7代目(ゴルフ7)。「MQB」と呼ばれる新世代のアーキテクチャが採用されています。
筆者も何度となくステアリングを握る機会があり、現行の8代目(ゴルフⅧ)に切り替わる半年ほど前にも乗りました。モデル末期で熟成極まった最終型(最後期型)をあえて買う人も少なくありません。

7代目はいま乗っても乗り心地やハンドリングの良さなどのバランスに優れ、完成度の高さはほかのCセグメントハッチバックと比べても遜色ありません。
ゴルフ6よりも高速域の走行安定性に優れ、衝突被害軽減ブレーキなども備わっています。
1.2L仕様でも意外にパンチ力があり、1.4L車なら高速道路で流れをリードするのも容易。
スポーツモデルで乗り味とのバランスがいいのは「GTI」。「R」であれば、硬めの足まわりと共に強烈な加速フィールや鋭いコーナーワークが楽しめます。
充実装備と価格のバランスがもっともいいのは、1.4Lを積む「ハイライン」でしょう。

なお、48Vマイルドハイブリッド化(eTSI)された8代目(ゴルフⅧ)は、コロナ禍もあって当初の見込みよりも遅れて2021年に日本に上陸。少しずつ中古車市場に出回っていますが、まだ価格は割高感があります。
8代目の静粛性や乗り心地の良さなどは、確かにひと世代ぶんの差が感じられます。しかし、高値安定している状態を考えると、コスパも含めてベストチョイスはまだまだ7代目のゴルフ7という印象です。