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低コスト・高品質を目指す!トヨタTNGAの挑戦

トヨタ プリウス

2013年3月6日にトヨタに新しい部署が設置されました。

その名は『TNGA企画部』。

TNGAとはトヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャーの頭文字。

トヨタの車作りや仕事の進め方の根本となる思想です。

TNGAに課せられた使命は大きく2つあります。

それは、コストダウンと商品の質の向上です。

TNGAはこの両立が難しい課題をどう解決するのか!これから解説していきます。

※ 2015年10月1日時点

Chapter
今まで以上に磨きをかける
次期「プリウス」で初めての導入
2020年、東京オリンピックに向けて

今まで以上に磨きをかける

トヨタ プリウス

豊田章男社長はTNGAについてこう語ります。

「今で以上にクルマのデザインと走りの性能に磨きをかける。その上で賢く作る方法を考えようというのがTNGAの本質」

トヨタはかつてクルマの開発をひとつの車種のごとに個別に行ってきました。

しかし、この方法だと大きなコストと時間がかかってしまいます。

そこで、TNGAはクルマの「走る・曲がる・止まる」に関わる基本部分の品質を世界レベルにまで引き上げ、その基礎部分を複数の車種に使用できるような構造(プラットフォーム)を開発をしました。

その結果、部品の共通化によって、原価を低減することができ、開発工数も少なくすることができます。

時間とお金に余裕が生まれるので、今まで以上に高品質な製品を作ることが可能になったのです。

次期「プリウス」で初めての導入

このプラットフォームの一番の特徴は、汎用性が従来のものより高いところです。

さまざまなサイズのクルマに対応できるよう、プラットフォームがエンジン・コンパートメント、フロントフロア、リアフロアの3つの部分に分かれており、自由に伸縮できるようになっています。

また、基礎の部分の質も見直され、ボディ剛性が30~65%アップし、同時に軽量化もされました。

その結果、燃費や運転のしやすさが大幅に向上しました。

このTNGAに対応したプラットフォームは、今年の年末に発売される予定の次期「プリウス」に初めて採用されます。

TNGAがどう評価されるのかは、次期「プリウス」にかかっており、その動向に注目が集まっています。

2020年、東京オリンピックに向けて

このTNGAですが、今後プリウス以外の車種にもどんどん取り入れられていき、2020年には販売台数の約半分にTNGA採用車が占める見込みです。

特に2020年の東京オリンピックに向けて開発されている、レクサス、クラウン、センチュリーなどの車種にもTNGAが採用される予定です。

かつて、東京オリンピックの開催にむけて、「世界中から東京に多くの人がやってくる。その時に道を走るクルマ、特にタクシーなどが今とまったく違っていて、新しい時代を予感させる未来的な日本の都市空間をお見せしたい」と話していた豊田章男社長。

TNGAによって、どこまで革新的なクルマを開発できるのか?それが今後のトヨタの課題です。

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