中古で2代目トヨタ ヴェルファイア(30系)を買うならこのモデルがオススメ!
2023年にアルファードとともにモデルチェンジを敢行し、3代目(40系)に進化したトヨタ ヴェルファイア。
先代の3代目は、2015年から2023年まで販売されたロングセラーモデルでもありました。
かつてはトヨタの最上級ミニバンとして、販売面でアルファードを凌駕していたこともあったヴェルファイアの3代目について、おすすめモデルを紹介します。
上質な乗り心地と広大な車内、荷室が魅力
2008年5月、「その高級車は、強い。」というキャッチコピーを掲げ、若者向けの車種が充実していたネッツ店向けに配備された初代ヴェルファイア。
トヨタ アルファードのフルモデルチェンジにともない誕生したヴェルファイアの、メッキ加飾が目を惹くフロントグリルや上下2段式のヘッドライトは、上質感とすっきり感のある2代目アルファードと比べるとインパクト大でした。
ライバルは、身内のアルファードはもちろん、日産 エルグランド、ホンダ エリシオンなどのほか、少しサイズ感は小さくなりますが、マツダ ビアンテ、三菱 デリカD:5などでした。
初代ヴェルファイアは、新プラットフォームの採用により、全高を抑えながらも低床化に成功。
初代アルファード(ヴェルファイアはアルファードVの後継的存在だった)と比べると、パッケージングが進化し、室内高で10mm、室内長は75mm拡大した広い室内を備えていました。
同時に乗降性も向上し、小さなお子さんやお年寄りがいる「ファミリー層にも使いやすいミニバン」という価値も磨かれていました。
また新開発プラットフォームなどにより、驚くほどの上質感を備えていて、ミニバン専門誌の編集者という経験のある筆者には「新しい高級車のカタチ」として映ったのを鮮明に覚えています。
装備は、セカンドシートの「エグゼクティブパワーシート」や多彩なシートアレンジ、LED室内間接照明などが用意され、高級ミニバンにふさわしい快適性や雰囲気を備えていました。
高級ミニバンに恥じない力強いパワートレーンや高い静粛性も美点です。
V6の3.5L Dual VVT-iエンジンは6速AT(6 Super ECT)の組み合わせ、2.4LのVVT-iエンジンはカタログ燃費の面でも有利なSuper CVT-iが搭載されていました。
前者は豪快な加速を容易に引き出すことが可能で、後者は10・15モード燃費11.6km/Lの低燃費が魅力です。
また、プリクラッシュセーフティシステム(ミリ波レーダー方式)を設定するなど、先進安全装備も選択可能で、ステアリング協調車両安定性制御システムをはじめ、7つのエアバッグ、1列目にアクティブヘッドレストを標準装備していました。
ちなみに平成20年度自動車アセスメント(JNCAP)において、もっとも評価が高いクルマに授与される「自動車アセスメントグランプリ」を獲得しています。
2017年のマイナーチェンジで、アルファードとの販売台数が逆転
初代から高い完成度を披露していたヴェルファイアは、アルファードとともに2015年1月にフルモデルチェンジを受けて2代目(30系)に進化しました。※アルファードは3代目
パワートレインは、2.5Lと3.5Lのガソリンエンジン車に、2.5Lハイブリッド仕様を設定。
ハイブリッドは、前後にモーターを備えるE-Fourが設定され、とくに降雪地域の人にとって待望の4WDとして登場しました。
エクステリアは、初代と同様に迫力ある顔つきが特徴でした。お馴染みの二段ヘッドランプがより鋭くなり、フロントバンパーからフロントフェンダーまでの造形も迫力十分です。
当初はアルファードより売れていて、2017年暦年ではアルファードの4万2281台に対し、4万6399台を登録されました。
しかし、2017年12月のマイナーチェンジを機に販売台数が逆転。2021年4月の一部改良では、従来モデルが廃止され、特別仕様車の「GOLDEN EYES Ⅱ」のみとなっています。
販売台数逆転は、アルファードの上質感と、ヴェルファイア顔負けの迫力ある顔つきなどが受けてきたといえるでしょう。
現行ヴェルファイア(2代目)は、アルファード(3代目)と同様にさらなるパッケージングの進化も盛り込まれています。
フロアの低床化により、全高は1,880mmで先代よりも10mm下げながらも、従来型と同じ室内高1,400mmを確保。
また、後席までスライド可能な助手席スーパーロングスライドシートなどの新たなシートアレンジも採用され、いかに快適な空間を提供するかもテーマになっています。
「Executive Lounge(エグゼクティブラウンジ)」が設定されたのもトピックで、ビジネスクラスのような豪華なシートを備え、VIPも乗るという日本ならではの(海外ではミニバン=送迎車、バンというイメージが強い)高級ミニバン像を確立しています。
また、走りもさらに上質になっています。リヤサスペンションに新開発のダブルウィッシュボーンが採用され、上質な乗り心地とハンドリングの良さを兼ね備えています。
トヨタらしいこうした秀逸な乗り心地だけでなく、静粛性も一段と高められていて、VIPニーズも満たすミニバンの王者にふさわしい走りも得ています。
ドライバーサポート機能も強化され、自動でステアリング操作を行う切返し支援などの新機能も盛り込まれた「インテリジェントパーキングアシスト2」、新機能のシースルービューが追加された「パノラミックビューモニター」など、大型ミニバンの死角をサポートしています。
「Toyota Safety Sense」標準装備のマイナーチェンジ後がベスト
4代目がデビューした現在でも、3代目の後期型は高値安定という印象ですが、予算が許せば第2世代の「Toyota Safety Sense(トヨタ・セーフティ・センス)」が標準化された2017年12月のマイナーチェンジ後モデルがベストチョイスといえます。
販売の主力は、2列目がキャプテンシートになる7人乗りで、8人乗りが必須でない限り、2-3列間のウォークスルーができる点や2列目の座り心地を考えると7人乗りがオススメ。
xecutive Lounge系は、ビジネスクラスのような快適な座り心地が得られる反面、シートアレンジや操作性では少し不利になります。
動力性能では、3.5Lガソリンエンジンがパワフルで魅力的ですが、街乗り中心なら2.5Lでも必要十分。燃費を重視する、もしくは降雪地域で乗るのなら2.5Lハイブリッドもオススメです。