車両価格100万円以下で買える!2,000cc以上のセダン9選
あまり荷物が詰めない、おじさんくさい、流行りじゃない、などめっきり影の薄くなったセダン。
しかし、セダンには軽自動車やミニバンにはない魅力があります。車の重心が低く、走りが安定するので、ロングドライブ向きといえますし、リアのトランクルームは追突事故などの際に衝撃吸収材として機能してくれます。
そんなセダンのなかから、中古車で車両価格100万円以下の予算で買える車種を9台ピックアップします。
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- 条件が揃えばメルセデス・ベンツだって買える!?
- 高級感あふれる走り!トヨタ マークX
- スズキが作った高級セダン。スズキ キザシ
- 走りと燃費を両立!マツダ アクセラ
- 現行モデルも狙える!日産 スカイライン
- 加速力と安全性能を両立!三菱 ギャランフォルティス
- 魂動デザインとSKYACTIVEテクノロジー。マツダ アテンザ
- 世界のベンチマークとなる最高級セダン!メルセデス・ベンツ Sクラス
- 安定した乗り心地と操舵性!スバル レガシィB4
- 【番外編】水素燃料電池の先進的な走りが100万円以下!トヨタ MIRAI
条件が揃えばメルセデス・ベンツだって買える!?
ミニバンや軽自動車、SUV人気が高まるいっぽうで、年々影が薄くなっているのがセダンです。
あまり荷物が積み込めない、おじさんくさい、流行りじゃない…などの印象が強いセダンですが、4ドアで後部にトランクのある3ボックス型のセダンは、長いあいだ自動車メーカーの主力車種でした。
しかし、90年代後半からクルマに対するニーズが細分化していき、SUVやミニバン、コンパクトカーといった車種に押されるカタチでセダンへの需要は小さくなっていきました。
とはいえ、いまだにセダンしか乗らないという人も多いですし、タクシーや社用車、自動車教習車といった車はセダンがほとんどで、現在でも国内外のメーカーはセダンを自社のラインナップに用意しています。
そうしたこともあり、中古のなかではセダンの選択肢は非常に豊富です。日本の自動車メーカーはもちろん、メルセデス・ベンツやBMWといった高級ブランドも視野に入ってきます。
また歴史の長いボディタイプですので、ファミリーカーからレクサスのような高級車、さらにマニアックなヴィンテージモデルまで幅広く揃っているのも、セダンの特長です。
そんなセダンのなかから、中古車で車両価格100万円以下の予算で買える編集部おすすめの9車種を紹介をしましょう。
高級感あふれる走り!トヨタ マークX
最初に紹介するのは、トヨタ マークXです。
マークXには、2004年〜2009年まで販売されていたGRX120型と、2009年から2020年まで販売されたGRX130型の2種類があります。
車選び.comでの中古車相場価格は121.8万円(2024年3月現在)となっており、GRX120型はもちろん、GRX130型であっても初期モデルとフェイスリフトを受けた2012年モデルを狙うことができます。
マークXの特長は、なんといってもその顔。初代も現行モデルも、Xのエンブレムが強調されておりカッコイイですよね。
また、走りも充実しています。たとえばマークX 250Gは、総排気量2,499ccで最高出力149kW(203ps)/6,400rpm、最大トルクは243Nm(24.8kgm)/4,800rpmと、十分な動力性能を持っています。
それにくわえて、車体剛性が高いので高級感がある静かな走りを実現します。運転して良し、後部座席に乗っても良しという車です。
高級感のある走りを体感したいという方は、ぜひ中古車を調べてみてはいかがでしょうか?
スズキが作った高級セダン。スズキ キザシ
スズキ キザシは、2009年にデビューしたDセグメントクラスのセダンです。
全長4,650mm×全幅1,820mm×全高1,480mmというサイズのボディに搭載されるのは、2.4Lの直列4気筒DOHCエンジンで、駆動方式はFFとi-AWDを採用したフルタイム4WDの2つ。トランスミッションはパドルシフト付きのCVTが採用されました。
あまり売れた車種ではありませんでしたが、本革シートに運転席はメモリー付きの10ウェイ、助手席も4ウェイのパワーシートを採用するとともに、4WDモデルにはシートヒーターも標準で装着。
ほかに、クルーズコントロールやフルオートエアコン、雨滴検知間欠ワイパー、自動防眩式ルームミラー、オートライトシステムなど、当時考えられた豪華装備がほとんど搭載され、ダッシュボードの素材やドアトリムの素材も高級感があるものでした。
室内スペースは非常に大きかったのが印象的でゆったりとした空間はいま乗っても余裕を感じられます。
トランクスペースは432L。後部座席は6:4分割でトランクスルーができる仕様になっていたので長尺物を運ぶのにも便利な仕様になっていました。
欧州風で飽きのこない雰囲気のエクステリアデザインは、いまでも十分に通用するまとまりと上質感を備えています。
当時のスズキが威信をかけて真面目に作ったキザシは、人とは違う1台に乗りたい方にはとくにおすすめ。
フロントグリルの「S」マークを外してしまえば、希少車故にどこのなんという車かわからないかもしれません。(笑)
後期のモデルは200万円を超える個体もありますが、初期型であれば100万円以下の予算でも十分に購入できます。
走りと燃費を両立!マツダ アクセラ
マツダ アクセラは2019年のモデルチェンジを期に、アクセラから世界共通の「Mazda3」を名乗るようになったコンパクトセダンです。
現行モデルのMazda3はさすがに100万円以下で購入することは無理ですが、アクセラの中古車相場価格は102.1万円(2024年3月現在)となっており、十分に購入できます。
アクセラの特長は、走りと燃費の良さを両立しているところにあります。
3代目にあたるBM/BY系の搭載エンジンは、年代によって排気量が微妙に異なる2つの1.5Lの直列4気筒ガソリンと、モデル途中で追加された2.2L 直列4気筒ディーゼルターボ、後期型の1.5L直列4気筒ディーゼルターボ、2.0Lハイブリッドの5種類。
ハイブリッド以外は、トランスミッションが6速MTと6速ATから選べ、駆動方式はFFとフルタイム4WDが設定されました。
なかでもおすすめは、2.2L 直列4気筒ディーゼルターボ。129kW(175ps)/4,500rpmの最高出力と、420Nm/2,000rpmという最大トルクに、燃費も19.6km/Lを非常に優れた性能を発揮します。
さらにSKYACTIV TECHNOLOGYの前面採用によって、車との一体感を感じながら走行することができます。
もちろん、デザインも走りに対して見劣りするものではありません。「魂動-Soul of Motion」を採用し、コンパクトなボディにダイナミックで生命感のある動きを表現しています。
走る楽しさ、日常の使い勝手の良さ、デザインなど、すべての指標のバランスがいい車です。購入しても後悔しない車と言えるでしょう。
現行モデルも狙える!日産 スカイライン
2014年にデビューしたV37型スカイラインは、大人のセダンとしてデビューしてマイナーチェンジをしつつ現在も生産されているモデルです。
熟成の域に入ってきた最近では、「400R」や、1000台限定の「NISMO」なども用意され、大人のスポーツカーとしてのカラーを色濃くしているスカイラインの中古相場価格は261.8万円。(2024年3月現在)
しかしながらモデルライフが長いこともあり、現行モデルでも100万円以下で探すことが可能です。
その際にターゲットになるのは、2019年のマイナーチェンジ以前のVQ35HRエンジンに1モーター2クラッチ方式のハイブリッドシステムを組み合わせたインテリジェント・デュアルクラッチ・コントロールを搭載する「350GT」と、2.0L ターボの274Aエンジンを搭載した「200t」で、日産ではなくインフィニティバッチを装着しています。
2019年のマイナーチェンジによってフロントグリルが現在の日産のアイデンティティであるVモーショングリルに変更されるとともにリアコンビネーションランプのデザインも変わっているので、少し古さを感じるかもしれません。
とはいえ、アメリカではインフィニティQ50として販売されているので内装の豪華さは高められていますしマイチェン後のモデルとベースは変わりませんので満足度は高いと思われます。
ゴルフなどでトランク容量が気になるという方は、ハイブリッドモデルよりも若干広い「200t」をおめします。
加速力と安全性能を両立!三菱 ギャランフォルティス
三菱 ギャランフォルティスは、2015年に発売が終了した車です。中古車相場価格は、104.5万円(2024年3月)となっていますが、市場台数はそれほど多くありません。
ギャランフォルティスの特長は、加速力と安全性能が優れているところです。
排気量1,998ccの2.0L直列4気筒エンジンは、最高出力113kW(154ps)/6,000rpm、最大トルク198Nm(20.2kgm)/4,250rpmを発生。
最上級グレードのラリーアートに搭載された2.0LのMIVECターボにいたっては、最高出力176kW(240ps)/6,000rpm、最大トルク343Nm(35.0kgm)/3,000rpmを発生。フルタイム4WDと組み合わされ、スーパーセダンと言っても過言ではない性能を発揮していました。
また衝突安全強化ボディ「RISE」が採用されており、どの方向からの衝撃も吸収します。その安全性能は海外でも高く評価されており、アメリカのIIHSが行った自動車衝突安全テストでは、2008年から2012年まで5年連続最高評価を受けていました。
加速力と安全性能を兼ね揃えた車をお探しの方にピッタリの一台です。
魂動デザインとSKYACTIVEテクノロジー。マツダ アテンザ
マツダ アテンザは、2019年まで販売されたフラッグシップモデルです。2019年のマイナーチェンジを期に世界共通の「Mazda6」を名乗るようになり、カタログから消滅しました。
とはいえ、マイナーチェンジによるスタイリングの変更などもなく、型式系列もGJ系のままと、現行モデルと言っても問題はないでしょう。
そんなアテンザの中古相場価格は127.6万円。100万円以下で狙うのは、フロントまわりの意匠が変更される2015年以前の個体です。
現行のMazda6に比べるとやや大人しい印象ですが、「魂動」デザインによるエクステリアは上質でまだまだ現役で通用しますし、「ソウルレッドクリスタルメタリック」というボディカラーは、セダンでありながらオヤジイメージを払拭しています。
搭載エンジンは、2.0Lと2.5LガソリンのSKYACTIV-Gと、2.2Lの直噴ターボディーゼルのSKYACTIV-Dの3タイプ。
なかでもターボディーゼルのSKYACTIV-Dは、129kW(175PS)の最高出力に、4.0Lガソリンエンジン並みの420Nmの最大トルクを発生。1.5tのボディを綺麗に加速させるとともに、19.6km/L(JC08モード)の低燃費を実現しています。
また、マニュアル車が「XD」グレードに搭載されているのもマニア心をくすぐるポイントです。
ただし、車のキャラクター故か100万円以下では過走行ぎみの個体が多いのも事実。MT車をふくめ、あせらずじっくり探すほうが良いでしょう。
世界のベンチマークとなる最高級セダン!メルセデス・ベンツ Sクラス
100万円以下で買えるセダンの大穴は、メルセデス・ベンツの旗艦Sクラスです。
流石に新しめのモデルは無理ですが、W221と呼ばれる2世代前の前期モデルなら購入できます。
Sクラスは歴代、最新の安全装備を搭載しているので、乗ってみると当時のフラッグシップ感がしっかりと残っていますし、見た目の古さは否めませんが、Sクラス独特の佇まいはいまでもほかには代えがたいオーラを放っています。
また全長5,075mm×全幅1,870mm×全高1,470mmのボディは、型遅れになっていることを忘れさせるほどの迫力です。
そんなW221型Sクラスのなかで100万円以下で狙えるのは、日本に輸入されたなかでもっとも排気量の小さい272型3.5L V型6気筒エンジンを搭載した「S350」。
2世代前のモデルとなりますが、実際にステアリングを握ってみればどっしりとした直進安定性は健在。
大柄な革シートに座って移動するのはプレミアムセダンならではの醍醐味です。走るほどに「さすがメルセデス!」と、自然と笑みがこぼれてしまうかもしれません。
安定した乗り心地と操舵性!スバル レガシィB4
スバル レガシィB4は、1998年に登場した3代目以降のセダンです。ブランディングによって、それまでのセダンに”B4”のブランドが付与されました。
こちらも日本国内の販売は2020年で終了したモデルです。
レガシィB4は、歴代、すべてのモデルが水平対抗エンジンにフルタイム4WDを組み合わせていることが特長です。
優れた乗り心地と、高い走行安定性が魅力のレガシィB4は、足回りの剛性が強く車体が揺れることがありませんし、峠などのカーブを走行中でも車体が振り回されることもありません。
中古相場価格は87.9万円と安価ですが、100万円以下で狙えるのは、2014年に生産を終了したBM/BR系と呼ばれる5代目まで。
走りの安定性だけでなく、走る楽しさが十分感じられる力強さも兼ね備えている車として、運転好きなオーナーにもおすすめです。
【番外編】水素燃料電池の先進的な走りが100万円以下!トヨタ MIRAI
燃料電池自動車(FCV)のトヨタ MIRAIは2014年に初代が発売されました。
ボディサイズは、全長4,890mm×全幅1,815mm×全高1,535mmにホイールベースは2,780mmというもので、BMW 3シリーズよりも若干大きい程度です。
パワートレインに自社開発の新型トヨタFCスタックや高圧水素タンクなどで構成する燃料電池技術とハイブリッド技術を融合した「トヨタフューエルセルシステム(TFCS)」を搭載。
水素を空気中の酸素と化学反応させてみずからが発電して走るという性能は、BEVよりも優れた環境に優れています。
水素エンジンなので厳密にいえば排気量はゼロになりますが、ここでは車格と目新しさからエントリーしてみました。
100万円で狙えるのは初年度登録のベーシックグレードがメイン。日本の自動車史に残る名車がこの価格で販売されるのは、中古車とはいえバーゲン価格といえるでしょう。
気になる走りはBEV同様、アクセルを踏み込んだ瞬間から一気にトルクが立ち上がるパワフルな印象。
FCスタックや高圧水素タンクなどを車両の中央床下に配置し、低重心化と優れた前後重量バランスを実現するとともに高剛性ボディの採用などにより、操縦安定性と快適な乗り心地を両立しています。
ここまで、100万円の予算で購入可能な2,000cc以上の国産セダンを紹介しました。
軽自動車やミニバンの走りに物足りなさを感じているなら、ぜひ、中古車のセダンを探してみてはいかがでしょうか?