小回りが利く車を探すならこれ!
狭い道や駐車場が多い日本の道路状況において、小回りの利く車はとても重宝します。
軽自動車は小回りが利くとよく言われますが、車体が大きそうに見えても意外と小回りが利く車はたくさんあります。そんな小回りが利くおすすめの中古車を紹介しましょう。
「小さい車が小回りが利く」とは限らない
日本は自動車大国ですが、道路の作りは車が走るのに向いているとは言いがたいですね。とくに古い町並みが残っている市街地や郊外の住宅地は、道幅も狭いし、路地の角では「ここを曲がれとおっしゃいますか?」とナビに突っ込んだりしてしまいます。
そんな状況では、小回りの利くクルマは助かります。よく「小さなクルマのほうが小回りが利く」と言われますが、じつはそうとばかりも言えないというお話をしたいと思います。
幅が大きいほうがハンドルは切れる?
スバル レガシィなどは、その典型かもしれません。
レガシィは長いあいだ、全幅1,700ミリ未満の5ナンバーサイズにこだわっていました。そこにスバル自慢の水平対向エンジンを搭載している関係で、ハンドルの切れ、車輪の蛇角が十分に取れないという欠点があったのです。
そのため3代目レガシイの最小回転半径は5.6mとかなり大きなものでした。そこで4代目では、5ナンバーサイズへのこだわりを捨て、全幅を1,730mmに拡幅。最小回転半径は5.4mと、幅を数センチ広げたことでぐっと小回りが利くようになりました。
大事なことは「ボディが大きいか小さいか」ではなく、どれくらいハンドルが切れるかということです。
幅が広くてもしっかりハンドルの切れるクルマなら、極端なことを言ってしまえば「鼻先さえ収まればどんな路地にも入っていける」と言えるのです。
このハンドルの切れ角は、前輪の仕事が操舵だけでいいFRやRRのレイアウトが有利で、操舵と駆動を兼ねるFFや4WDでは不利に働きます。
現行モデルで比較すれば、FFベースのレクサス ESが5.9mなのに対し、より大きなLSは5.6mとFRレイアウトの利点が活かされています。
四隅のよく見える車はここでも「威力発揮」
小回り性は「操作感覚=見切りの良さ」も影響します。
カタログの最小回転半径も参考にしていただきたいですが、実際乗ると「あまり小回り利かないなあ」とか「これで曲がって大丈夫?」など、カタログの数値と運転した感覚が合わないということがしばしば起こります。
デザインでクルマの四隅、特にボンネット両端がしっかり把握できるようなボディ形状のクルマは、最小回転半径の数値でもっと小回りの利くはずのクルマより、狭い道で運転がしやすいということが起こります。
障害物を検知するセンサーが付いたクルマが増えて以前ほどボディの見切りの良さが気にならなくなっていますが、トヨタのランドクルーザーやイギリスのランドローバー、メルセデス・ベンツ Gクラスなどは、しっかりとボンネットの両端と後方が見えるようになっています。
これは荒れたオフロードで、しっかりと行く先を見極めて走るための配慮。決してカクカクデザインが格好いいから採用しているわけではありません。
最近丸い車が多くなっていますので形状的に見えにくいクルマもあります。そんなところもぜひ注目してみてください。