マイナーチェンジを受けた2代目ヴェゼルの進化をマイナー前と比較
2013年の初登場以来、コンパクトSUVを牽引してきたホンダ ヴェゼルは、2021年4月に2代目がデビューし、それからちょうど3年後となる2024年4月にマイナーチェンジを実施して商品力をアップしてきました。
いま2代目ヴェゼルを狙っている方のなかには、マイナーチェンジ前の中古と現行モデルの新車で迷っているという人もいるでしょう。
そんな悩めるオーナーにむけて、マイナーチェンジによるヴェゼルの進化ぶりを解説します。
今回のマイナーチェンジで15万円〜25万円アップした車両本体価格
まずは、気になるグレード構成と車両本体価格です。
マイナーチェンジ前は、1.5Lガソリン車の「G」と、ハイブリッドシステムを搭載した「e:HEV X」「e:HEV Z」「e:HEV PLaY」の4グレードで、”PLaY”をのぞく全車に2WDとAWDが用意されました。
いっぽうマイナーチェンジ後は、ガソリン車の「G」と、ハイブリッドの「e:HEV X」「e:HEV Z」の3グレードとなり、それに“PLaYパッケージ”(e:HEV Z)、“HuNTパッケージ”(e:HEV X)という構成で、ガゾリン車はAWDのみ、その他は2WDとAWDのラインナップになっています。
価格は、マイナーチェンジ前が「G / 227万9200円〜249万9200円」「e:HEV X / 265万8700円〜287万8700円」「e:HEV Z / 289万8500円〜311万8500円」「e:HEV PLaY / 329万8900円(2WD)」。
マイナーチェンジ後は、「G / 264万8800円(AWD)」、「e:HEV X / 288万8600円〜310万8600円」「e:HEV X HuNTパッケージ / 319万8800円〜341万8800円」「e:HEV Z / 319万8800円〜341万8800円」「e:HEV Z PLaYパッケージ / 355万6300円〜377万6300円」で、同じグレードで比較すると15〜25万円アップになっています。
マイナーチェンジによる目に見えるアップデートはとても少ない
エクステリアの変更は小規模で、フロントグリルとフロントバンパーの形状、それにLED化されたリアコンビネーションランプ程度。2段グラフィックとなったリアコンビネーションランプは、水平基調のキャラクターラインを際立たせています。
”PLaYパッケージ”は、フロントグリルのアクセントの配色を変更するとともに、ドアロアガーニッシュがブルーに変更。新設された”HuNTパッケージ”は、ルーフレールに加えて、専用アルミホイールやカッパーメタリック塗装のフォグランプガーニッシュなどを採用しました。
ボディサイズは、全長が10mm長い4,340mmになったほかはマイナーチェンジ前と同様の、全幅1,790mm、全高1,580~1,590mmというもの。
ボディカラーは、マイナーチェンジ前が全6色で、「e:HEV PLaY」のみ専用のミッドナイトブルービーム/メタリックシルバーを用意。
マイナーチェンジ後は、新色のシーベッドブルー・パールをはじめとした全7色が基本で、全車ツートーンの”PLaYパッケージ”は5色、”HuNTパッケージ”は6色展開です。
マイナーチェンジ後/e:HEV Z
マイナーチェンジ前/e:HEV PLaY
インテリアは、フロントシートのセンターコンソールを左右対称デザインに変更。運転席、助手席どちらからでも同じように使いやすくし、上段、下段ともにアクセスしやすくなりました。
カラーは、マイナーチェンジ前後ともにレギュラーモデルはブラック基調、「e:HEV PLaY」および”PLaYパッケージ”のライトグレージュとブラックの組み合わせも変わりありません。
いっぽう新しく追加された”HuNTパッケージ”は、カーキとネイビーの組み合わせでアクティブさを演出。シート表皮は、プライムスムースとファブリックのコンビで、ファブリック部分には撥水・撥油機能のあるファブテクトが使われて、汚れにも強い仕様となっています。
さらにe:HEV モデルでは、車両の遮音材と防音材の厚みや配置を最適化して、室内の静粛性を向上しています。
パワートレインは、e:HEVのエネルギーマネジメント制御を見直し、マイナーチェンジ後はエンジンの始動回数、停止頻度を大幅に低減すると同時にアクセルレスポンスを向上しました。
またe:HEV:2WD車はサスペンションのダンパー減衰力を見直して、フラットで無駄の少ない快適な乗り心地を獲得しています。
2代目ヴェゼルでは全車標準装備となる「Honda SENSING」は、マイナーチェンジ後は、トラフィックジャムアシスト(渋滞運転支援機能)、急アクセル抑制機能、アダプティブドライビングビームが追加されました。
長く乗るなら断然マイナーチェンジを受けた現行モデル
今回のマイナーチェンジは、外観よりも走行性能や安全性能という、自動車の実の部分に重きをおいたもので、内容は車両本体価格の上昇分以上の進化となっています。
目に見えにくいところ、さらに注意して比較しなければ分からないぐらいの進化ですが、乗れば乗るほど違いを感じる部分でもあるので、長く所有するならマイナーチェンジ後のモデルをおすすめします。