乗り心地の良い車ランキング
ライターおすすめの乗り心地の良い車をランキング形式でご紹介します。
人によって乗り心地が良い、悪いと感じる判断基準は異なります。また、同じクルマであっても前席と後席(1列目と2列目と3列目)で乗り心地や静粛性などが異なる場合が多々あります。
ほかにも、どれだけ多くのクルマに乗ってきたかという経験値によっても差が出てくるでしょう。サスペンションやタイヤなどの足まわりやシートなど、コストを掛けられる高級車の方が有利といえるかもしれません。
同じクルマでも空気圧により感じられる乗り心地も変わるほど、難しいテーマです。
5位:シトロエン ベルランゴ/プジョー リフター
ハンドリングと乗り心地の両立は見事。商用ベースと侮ることなかれ。

商用由来のMPVとしてルノー カングーの日本における大成功は、本国フランス人もびっくりしたそう。ルノーのホームページに「日本にはカングーが集まるイベントがある(カングー ジャンボリー)」と紹介されたほどです。
この大成功に刺激を受けてきた旧グループPSA(現ステランティス)が送り出したのが、シトロエン ベルランゴ、プジョー リフターというMPVです。両モデルは、ブランド違いの兄弟車ではあるものの、エクステリアデザインの仕立てや全高も若干異なっています。日本でいえばトヨタ ハイエースや日産 キャラバンのような商用由来でありながらも走り始めると、よく動く足に驚かされます。
シトロエン ベルランゴは、街中では少しゴツゴツ感もあり、左右に揺すぶられるような動きを示します。一方で、山道ではロールしながらも足が粘り、路面からの情報もドライバーに豊富に伝わってくるため安心感があります。
全高の異なるプジョー リフターは、街中での乗り味がよりフラットな印象を受けます。リヤサスペンションはトーションビームですが、サスペンション形式だけでは乗り味は語れない奥深さを抱かせてくれます。そのほか、しっかりした作りのフロントシートや座り心地の良さも美点です。
4位:ホンダ オデッセイ
販売終了が惜しまれるほどの熟成が進んだ大型ミニバン。

ホンダ車は、フットワークの良さを特徴としている一方で、引き締まった乗り味を示すモデルが多いような印象を受けます。
2021年をもって生産が終了され、在庫販売となっているオデッセイは、2020年11月にマイナーチェンジを受け、ボリューム感を増したフロントマスクに変身しています。
現行型は2013年に登場しました。ボディサイズが大きく、重いミニバンにも関わらず、横に揺すぶられるような乗り心地に加えて、大きな凹凸を乗り越えた際の前後方向の揺れも大きく、洗練されているとは言いがたい印象でした。
しかし、2020年も含めて2度のマイナーチェンジを減るごとにこうした課題を克服し、驚くほど洗練された乗り味を堪能できます。車両開発では、一部改良やマイナーチェンジなど、公表される改良と、表立ってアナウンスされない小幅な改良もあるという話をいろいろなメーカーや関係者から聞くこともあります。
オデッセイの場合も足まわりの改良が施されたはずで、そうでないと説明できないほど、いい意味での熟成が進んでいる印象を受けます。なお、同モデルには、振幅感応型ダンパーが全車に標準装備されていて、フラットライドな乗り味と操縦安定性の向上に寄与しています。
3位:トヨタ ヤリス
「TNGA」化の恩恵は大。ライバルよりも乗り心地、静粛性ではリード。

乗り心地の良さをテーマにすると、冒頭で触れたように高級車優位になってしまいます。
「トヨタ」ブランドでいえば、センチュリーやクラウンの良さが際立つのは当然ともいえます。大人気のコンパクトハッチであるヤリスもトヨタが磨き上げてきたモノ作り、人材作りも含めた「TNGA(Toyota New Global Architecture)」化の利点を存分に感じさせます。ヤリスに乗り込む際は、欧州のコンパクトカーのように分厚いサイドシル(ロッカーパネル)をまたぐような姿勢になり、シートに収まりますが、こうした点からも安心感を抱かせます。
マツダ デミオの最後期モデルに乗る筆者が実感するのは、ヤリスの乗り心地と静粛性の高さです。ホンダ フィットや日産 ノートも決して悪くはありませんが、この2点ではトヨタ アクアとともに国産コンパクトでトップクラスというフィーリングを受けます。
ひと昔のトヨタ車のようにフワフワとした乗り味は、さすがに今は昔ですが、スポーティと表現できるほど、適度に引き締まっていながらも微細な横揺れや上下動は見事に遮断されています。逆に、ロードインフォメーションは少し希薄のように思えますが、万人向けにオススメできる走りのクオリティを備えています。
2位:レクサス NX
現行レクサスのSUVでデビュー時から高い完成度を誇る。

前後席トータルでの乗り心地の良さや高い静粛性は、レクサスでは最上級セダンのLSが群を抜くかもしれません。
そのLSも現行型登場時は、VIPなどから後席の乗り心地が悪いという声もあったそうです。3位にランクインさせた新型NXは、デビュー時からすでにNVH(騒音、振動、ハーシュネス)の面で非常に高いレベルに達しているのが分かります。低速域からスムーズで、路面の微細な凹凸に対して減衰力が適切に効いているのが伝わってきます。
レクサスのSUV、とくに兄貴分のRXは誕生時から意外と辛口なテイストでしたので、現行(新型)NXはレクサスに期待される味わいが表現されています。その印象は速度を上げていっても概ね変わらず、路面から伝わって欲しくない衝撃や音・振動が見事に遮断されている印象を受けます。ボディ剛性感の高さや新開発された前後サスペンション、ホイールの締結構造の強化などの策が着実に効果として感じられます。
乗り心地は、ボディ剛性やサスペンション、タイヤの良し悪しやセッティングはもちろん、静粛性からもその印象を左右する面があり、NXの静かさは上質感の向上にも寄与しています。
筆者が乗った際は、一般的に乗り心地に不利なランフラットタイヤを履いていましたが、デメリットはほとんど抱かせませんでした。
1位:マツダ MX-30 EVモデル
音、振動面も含めて完成度の高い内燃機関車のようなフィーリングも抱かせる。

国産EVは日産 アリア、トヨタ bZ4X、SUBARU ソルテラと続々と登場しています。これら新型EVも含めてテストコースで日産 サクラにも乗る機会がありました。
日産 サクラ、三菱 eKクロス EVも乗り心地の面では期待大ですが、まだ公道を走れていないのでランキングからは除外します。こうした最新EVや欧州の高級EVも含めて最も乗り心地がよく感じられたのが、マツダMX-30 EVモデル。プレス向け試乗会では、ハイブリッド仕様とEVモデルを乗り比べ、後日EVモデルを改めて数日乗る機会がありました。
マツダのSUVでは、個人的にはCX-30の乗り心地の良さが好印象でしたが、MX-30 EVモデルは、電動化のデメリットを抱かせないフィーリングを堪能できます。床下にバッテリーを配置するEVやハイブリッドは、低重心化による操縦安定性が得られる一方で、重い物が床下にあるからこそ伝わる、左右や前後に揺さぶられるような動きが伝わってくるモデルがとても多い印象を受けます。
かつてリース販売されていたデミオEVをのぞき、量産EVとして初とは思えないほど、よくできています。
MX-30のハイブリッド仕様と比べると、先述した電動化の課題はあるはずですが、このEVモデルをメインに足まわりを仕上げてきた、と想像されるほど乗り心地の良さを堪能できます。荒れた路面でも突き上げが抑えられていて、現時点では最もフラットライドなマツダ車といえるかもしれません。

塚田 勝弘|つかだ かつひろ
自動車雑誌、モノ系雑誌の新車担当編集者を約10年務めた後に独立し、フリーランスライターとしても10年が経過。自動車雑誌、ライフスタイル雑誌、Web媒体などで新車試乗記事やカーナビ、カーエレクトロニクスなどの記事を展開している。
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