燃費が良いおすすめのミニバン7選。車選びのポイントも解説
子育て世代を中心に、ファミリーカーとして人気のミニバン。
3列シートにより乗車人数が多く、荷物もたくさん積めるのが利点ですが、いっぽうで車体重量が重く燃費があまり良くないのが欠点です。
そんなミニバンなので、各メーカーはあの手この手で燃費を改善しています。そのなかで、燃費が良いのはどの車種なのでしょうか?
燃費性能の良いおすすめの7台と、ミニバンを選ぶポイントを紹介していきます。
- Chapter
- ミニバンってどんな車?
- 【中古車で選びたい】燃費の良いミニバン6選を紹介!
- ハイブリッドミニバンを選ぶメリット・デメリット
- ハイブリッド以外にもある?燃費が良いミニバン
- 燃費と利用シーン、どちらも考えながらミニバンを探してみよう
ミニバンってどんな車?
ミニバンとは、直訳すると小さな商用車という意味になりますが、一般的には3列シートを備える箱型の車種を指します。エンジン、居室、荷室がひとつになったワンボックスに対して、ミニバンは1.5ボックスなどと呼ばれます。
荷物が増えがちな小さなお子さんのいる家庭では、乗り降りのしやすさや荷物の積みやすさから、ファミリーカーとして選ばれていますし、アウトドアが好きな方にも多くの荷物や人を運べるということで人気です。
多くはファミリーカーとして重要な予防安全運転装置などもついて安全性も高く、さらにセンサーやカメラなどのサポートも備えるなど、運転の苦手な方でも運転しやすくなっています。
日本では乗用車がほとんどですが、欧州では商用車をベースとした車種が多く、デザインの考え方に違いがあります。
ミニバンは目的に合わせて選ぶのがおすすめ
ミニバンとひと口に言っても、人気の車種だけあって各メーカーからいろいろな車種が販売されています。
車種によって大きさや使い勝手、見た目などが大きく異なります。そのためミニバンを検討している人は使用目的に合わせて一番使い勝手が良い車種を選ぶと良いでしょう。
ボディサイズをはじめ、シートの動かし方や室内空間、荷室の広さ、荷室の大きさ、全体のデザインなど注目したい要素はいくつもありますが、なかでも「燃費」は、そのボディ構造からどうしても悪くなりがちです。
毎日のように使うという家庭ではボディブローのように家計を圧迫しますから、維持費などかかるお金を安く押さえたい方には重要なポイントとなります。
【中古車で選びたい】燃費の良いミニバン6選を紹介!
燃費が悪い印象のあるミニバンですが、ハイブリッド化などによって燃費性能が良い車種が増えています。
現在の燃費表記には、世界基準に合わせた試験法である「WLTCモード」が使われています。
かつては日本独自のJC08モードや、10・15モードを使っていましたが、2018年以降はWLTCモードでの試験が義務化されました。
ここでは、中古車で狙える6車種ピックアップして紹介。燃費性能以外のおすすめポイントなども合わせて紹介します。
1:トヨタ シエンタ(3代目:10系)
2022年8月にフルモデルチェンジを行い3代目(10系)に進化したトヨタ シエンタは、初代から受け継いでいる運転のしやすさとミニバンの利便性を高めました。
デザインは、流線型をベースにした先代から大きく変わり、箱を想起させるシルエットにコーナー部を丸くした親しみやすいシカクマルなデザインを採用。コンパクトさと取り回しの良さを両立させました。
シカクマルのモチーフが活かされた室内は、先代よりも室内高を20mm高く、さらに水平基調のベルトラインとサイドガラスを立てたデザインにより、広く開放感のある空間となっています。
さらに天井サーキュレーターや後席サンシェード、フロントドアの下に足を差し入れると後席のスライドドアが自動で開閉するハンズフリーデュアルパワースライドドアなど、快適装備も充実しています。
「Toyota Safety Sense(トヨタセーフティセンス)」を全車標準装備するほか、オプション(Zグレードのハイブリッド車)でトヨタチームメイトの「アドバンストパーク」を設定するなど、ママの運転もしっかりサポートします。
パワートレインは、ガソリン、ハイブリッドともに新しい1.5Lダイナミックフォースエンジンを採用。
もっとも燃費が良いのはハイブリッドの2WD車で、28.8km/L(WLTCモード)を実現。ガソリン車でも、18.4km/Lという好燃費を達成するなど、経済的なミニバンになっています。
2:トヨタ シエンタ(2代目:170系)
トヨタ シエンタは、人気の高い車種の ひとつです。
コンパクトサイズのため小回りが効いて、車高が高いことで運転席の視界も良く、運転が不安な方でも乗りやすくなっています。
また乗り降りしやすい設計となっているのも、小さなお子さんがいる家庭や荷物の出し入れが多い人には嬉しいポイントです。
3列目は使用シーンによって座席にしたり、荷室にすることもできます。
安全装備については、2018年のマイナーチェンジ以前がであれば衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense C」を全車にメーカーオプション設定、マイナーチェンジ以降は歩行者(昼間)検知機能を追加した、Toyota Safety Senseを一部グレードに標準装備しています。
最も燃費が良いのはハイブリッドモデル(FF)で、WLTCモード燃費は22.8km/L。ガソリンモデル(FF)でも17.0km/Lを実現。車体サイズが小さいこともあり、基本的に燃費性能がよいミニバンと言えます。
ハイブリッドモデルはガソリンモデルに比べると中古価格が高くなりますが、購入後はお財布にも環境にも優しいところが魅力です。
3:ホンダ・フリード
ホンダ フリードも、シエンタと同じくコンパクトサイズのミニバンです。運転しやすいサイズかつ室内空間にもゆとりがある"ちょうどいい"を追求したモデルとなっており、子育て世代に人気の車種となっています。
サイズや室内の広さだけではなく、シートの間が空いていることで車内の移動が楽に行え、また3列目に乗りたいときも2列目のシートを倒さずに乗り降り可能など、利便性の高さも人気の理由です。
さらに両手がふさがっていてドアの開閉が難しい場合でも、足先をかざすだけで自動でスライドドアを開けられるハンズフリースライドドアをオプション設定可能など、子育て世代に嬉しい機能が満載となっています。
フリードにもハイブリッド(e:HEV)とガソリンモデルがあり、ハイブリッド(FF、6人乗りの場合)のWLTCモード燃費は20.8km/Lの低燃費。ガソリンは17.0km/Lと十分な性能です。
4:ホンダ オデッセイ(5代目)
ホンダ オデッセイ(5代目)は7/8人乗りのミニバンです。エリシオンとの統合にともなって、オデッセイとしてははじめて両側スライドドアを採用しました。
それでいて低床フロア採用によって、セダンのような運動性能とセダンよりも広い室内空間を実現しました。
またオデッセイは室内空間の広さだけではなく快適さにもこだわっています。
たとえば、運転席のみ装備されることが多いパワーシートを助手席にも搭載し、同乗者も快適にゆったりと過ごすことができます。
車内のコンソールボックス収納やドリンクホルダーも使いやすい位置に配置することで、利便性を高めています。
また7人乗り使用の2列目シートにはオットマン(タイプ別設定)もついているため、どこに乗車してもくつろげる車内空間となっています。
オデッセイは、ハイブリッド(e:HEV)とガソリンモデルから選択可能で、ハイブリッド(e:HEV ABSOLUTE)のWLTCモード燃費は20.2km/L。ガソリン(FF、ABSOLUTE)でも12.8km/Lと、全タイプで「平成30年排出ガス基準75%低減レベル」の基準を達成しています。
出典:タイプ一覧|タイプ・価格・装備|オデッセイ|Honda公式サイト
5:ホンダ ステップワゴン(5代目:RK系)
ホンダ ステップワゴン(5代目:RK系)は、7人乗りと8人乗りを設定する5ナンバーサイズを基本としたミニバンです。
人を中心に考えるホンダのパッケージング思想に基づき、メカニズムのスペースを抑え居住空間を最大限に取ることで、ゆとりある室内空間を実現しています。
スライドドア部分のステップ高は390mmと、小さなお子さんや年配の方でも乗りこみやすい低床設計となっているのも、子育て世代に人気のポイント。
さらに先進安全装備「Honda SENSING」を設定するなど、安全性も高められています。
5代目ステップワゴン最大の特徴は、横にも縦にも開くことができる「わくわくゲート」の存在。
車の後ろのスペースが狭くテールゲートを大きく開けない場所でも、横開きにすれば荷物を楽に積み下ろしできるほか、3列目への乗り降りにも使えます。
ステップワゴンはハイブリッド(e:HEV)とガソリンモデルをラインアップしており、ハイブリッド(e:HEV SPADA)のWLTCモード燃費は20.0km/L。、ガソリン(FF、G・Honda SENSING)は13.6km/Lとなっています。
6:トヨタ ノア/ヴォクシー(80系)
先代のノア/ヴォクシー(80系)は、若者やファミリー層をメインターゲットにおいたトヨタのミニバンです。
ノアがシンプルな外観なのに対し、兄弟車のヴォクシーはカスタム色が強く力強い印象で、「煌」といった特別仕様車にもその特徴が表れています。
ノア、ヴォクシーともにハイブリッドモデルとガソリンモデルを用意しており、ノアのほうが若干燃費性能が良くなっています。
ノアのWLTCモード燃費はハイブリッド(HYBRID G、X)が19.8km/L、ガソリンは13.6km/L。ヴォクシーのはハイブリッド(HYBRID ZS)が19.0km/L、ガソリン(2WD、ZS)は13.2km/Lです。
7:日産 セレナ (5代目、C27型)
日産 セレナ(5代目、C27型)は、広い車室空間と、全方位運転支援システムの「360°セーフティアシスト(全方位運転支援システム)」がポイント。
さらにプロパイロットや、インテリジェントルームミラーなど優れた安全性能で、日ごろから大人数で出かける機会が多い人にはおすすめです。
セレナには、シリーズハイブリッドのe-POWERとS-HYBRID、ガソリンモデルがラインアップされています。
燃費性能は、e-POWERが18.0km/L、S-HYBRIDは11.8〜13.2km/Lとなっています。
ハイブリッドミニバンを選ぶメリット・デメリット
近年はハイブリッドモデルを用意しているミニバンも多く、以前よりも燃費性能が良い車が増えてきています。
ハイブリッドミニバンのメリットは、燃費の良さと大人数が乗っても快適な走りを実現できること。
ミニバンはレジャーやアウトドアで使うことも多いですが、ハイブリッドモデルはガソリンモデルに比べると燃費が良く、遠出してもガソリン代が気になりません。
また快適な走りは運転手の心にも余裕ができ、車内が静かであれば移動中の会話もいっそう楽しくなります。
デメリットは、中古車になっても価格が高いことです。購入価格はガソリン車と比較すると高額になってしまいますが、購入の際はエコカー補助金や減税対象になる場合もあり、トータルコストは抑えられる可能性があります。
受けられる優遇措置についても、ぜひ購入の前に販売店に確認してみてください。
ハイブリッド以外にもある?燃費が良いミニバン
ハイブリッド車以外に燃費が良いモデルとしては、クリーンディーゼル車があります。
クリーンディーゼル車のメリットは、燃費が良いのに加え、燃料代も安いため、ランニングコストを抑えることができます。
ディーゼルエンジンの三菱 デリカD:5は、フルタイム4WDながらWLTCモード燃費は12.6km/Lを達成しています。
燃費と利用シーン、どちらも考えながらミニバンを探してみよう
ミニバンは遠くにでかけるときだけでなく、普段のちょっとしたおでかけにも便利な機能がついています。
燃費の良さで選ぶ場合、多くのミニバンを比較したり、ハイブリッドモデルやクリーンディーゼルモデルからも探してみるなど、購入するときには迷ってしまいがち。
カタログ燃費の数値はもちろん、実際の利用シーンや用途も合わせて考えてみるのがおすすめです。