中古でダイハツ・タントエグゼを買うならこのモデルがおすすめ!

子育て層にターゲットを絞った軽スーパーハイトワゴンとして大ヒットを飛ばした2代目にダイハツ・タントに設定されたのが、タントエグゼです。
「大人のタント」を掲げ、2009年から2015年の約5年間というモデルライフで、初代のみの販売となりました。
時代を先取りした大人の上質感を備えながら、タントやムーヴと同じダイハツで競合も!?

上質な軽スーパーハイトワゴンといえば、現在はホンダN-BOXが不動の地位を築いています。
タントエグゼは、N-BOXを先取りしたようなコンセプトが印象的です。
2009年12月に発売されたタントエグゼは、大人の上質感漂う内外装を訴求し、CM展開をしていました。当時のスバルにルクラとしてOEM供給しています。
デザインは、「Emotional×Elegant design ~大人のこだわりに応える洗練されたデザイン~」を標榜し、2BOXスタイルでありながらもスタイリッシュさを追求。
インテリアは、タントをベースとした広大なキャビンの中に、フカッとしたソファのような座り心地が印象的な「グラマラスコンフォートシート」を用意しています。

さらに、燃費競争が激しかった時代の要請に応じて、約60kgの軽量化やパワートレーンの制御の最適化などにより、10・15モード燃費21.5km/Lという当時のクラストップレベルの燃費を実現。
軽量化は走りにも好影響をもたらしていて、NAエンジンでも街中中心で1、2人乗車であれば大きな不満を抱かせない仕立てでした。

また、乗降性では、タント最大の特徴である助手席側のピラーレスとスライドドアの組み合わせであるミラクルオープンドアは採用されず、オーソドックスなヒンジ式(スイング式)ドアを採用。
タントエグゼは、タントと差別化する狙いもあり、よりパーソナル感を醸し出すヒンジ式ドアを採用した意図もあるはず。
とはいえ、乗降性も十分に配慮していて、約90度に開くドアや約710mmに設定された後席の座面高などを用意。子育て層も含めたファミリー層にも訴求していました。
しかし、乗降性を含めた利便性では、タントには及ばず、少し中途半端になっていた感もあります。
さらに、4代目ムーヴとダイハツ内で競合、つまり食い合ってしまうケースもあったのではないでしょうか。
初代のみで終わったのは、ムーヴとの住み分けが上手くいかなかったように今となっては映ります。
多彩なポケッテリアで抜群の収納性を誇る

一方で、美点も多く、とくにユーティリティの充実ぶりが目を惹きます。
イルミネーテッドツインコンソール(オーバーヘッド/センターフロア)、助手席大型シートアンダートレイ、大型グローブボックスなどをタイプ別設定することで、アイテムのサイズなどに応じて収納ができます。
また、2010年10月に最初の一部改良を行い、CVTの採用により燃費を向上。
さらに、2011年7月にも一部改良で燃費性能の向上を図るべく、NAに新世代エンジンを採用。
同年11月にはマイナーチェンジを受け、内外装をリフレッシュするとともに、さらなるカタログ燃費の向上が盛り込まれました。
2012年5月には、ターボエンジン車の燃費性能も引き上げられています。

2014年9月に生産を終えたタントエグゼ。初代のみにもかかわらず、物件数は多く残っています。走行距離の短い個体もあり、掘り出し物もありそう。
スポーティな走りや内外装を重視するのならキリッとした顔つきのカスタムがオススメで、価格も標準車よりも比較的高めになっているようです。
走りも重視するのならターボ車の加速が頼もしく感じられるはず。今でも人気なのが「カスタムRS」になっています。
逆に、街乗り中心で価格重視であればベース車の価格はこなれていて、コンディションが良ければ狙い目といえるでしょう。なお、OEM版のスバル・ルクラも少ないながらも若干残っているようです。