中古車購入時に絶対に迷う2台!ノア(80系)とセレナ(C27系)コスパのいいのはどっち?
トヨタ ノア(80系・4WDは85系)と日産 セレナ(C27系)。
5ナンバーサイズを基本とした取り回しの良さをはじめ、ともに新型がデビューしたことにより手ごろになりつつある販売価格や、物件数の多さなどから、2台の中古車を比較する方は多いでしょう。
それぞれ、どういった違いがあり、どんなところが魅力になっているのでしょうか?2台のミニバンをシートアレンジを中心に解説します。
燃費の良いハイブリッドも選べるノアとセレナ
2014年1月に登場した3代目ノア(80系)と、2016年7月に全面改良を受けた5代目セレナ(C27系)。
前者は約7年、後者は約6年というモデルライフで、セレナは2018年2月にe-POWERが設定されたのがトピックス。
パワートレインは、ノアが2.0Lガソリンエンジンと1.8Lハイブリッド。セレナは2.0Lガソリンエンジンとマイルドハイブリッド(S-HYBRID)、e-POWERの3つです。
また、4WD車はノアはガソリン車、セレナはガソリン車とS-HYBRIDに用意されました。
カタログ燃費(WLTCモード)は、ノアのハイブリッドが19.0〜19.8km/h、セレナe-POWERの同モード燃費は、18.0km/L。
ガソリン車はノア(2WD)が13.2〜13.6km/L、セレナ(2WD)が13.0〜13.4km/Lとほぼ互角です。
じつは大きく異なる2列目、3列目のシートアレンジ
室内は、両モデルともに2列目がキャプテンシートになる7人乗りと、ベンチシートの8人乗りが設定されていました。
8人乗りがマストである場合、ノアのハイブリッド、セレナのe-POWERは7人乗りのみですので候補から外れます。ただし、セレナはS-HYBRIDであれば8人乗りが選択できます。
8人乗りのベンチシートは、乗車定員の多さのほかにも2列目と3列目をフラットにした際に、段差のすくない広い空間が現れるという利点もあります。
またノアであれば2列目のベンチシートは580mmのロングスライドにくわえて、6:4分割でチップアップもできるため、荷室長をより稼げるほか、サードシートへのアクセスも容易になります。
いっぽうセレナは、S-HYBRIDとガソリン車に「スマートマルチセンターシート」を標準化。
幅の狭い中央席を1列目にも2列目にも移動させることができます。1列目にセットすれば2-3列目間のウォークスルーが可能で、2列目にセットすれば3人掛けになります。
主力の7人乗りは、ノアの場合は、2列目の前後ロングスライド(810mm)に加えて、横方向のスライドも可能です。キャプテンシートにもベンチシートにも早変わりします。
さらに、3列目を跳ね上げて2列目を最後端にすれば、リムジンのような広大な足元スペースが出現。サードシートの格納性もセレナを上回る印象で、軽い力でほぼワンタッチで跳ね上げることができます。
セレナの7人乗りも2列目の横スライドが可能で、前後スライドは690mmです。
また「Vセレクション」などにサードシートのスライド機構をタイプ別設定。3列目を跳ね上げなくても荷室奥行きの拡大が容易にできるのが美点です。
リアハッチゲートの設計はセレナがベター
乗降性に関しては、両車に大差はありません。
ノアは、低床のワンステップ(ステップと床面が同じ高さ)になっています。
セレナはフロアよりも一段低い位置にステップを設けていて、足さばきは面倒なようにも思えますが、小さな子どもやお年寄りにとってはこのステップが乗降の助けになる場合もあるでしょう。
ノアのワンタッチスイッチ付パワースライドドア(両側)は、オプション。セレナもワンタッチオートスライドドア(両側)を「X」グレードにオプション設定。他のグレードは助手席側のみとなります。
また、セレナならではの特徴として、現行型にも受け継がれている「デュアルバックドア」があります。
テールゲートの開閉だけでなく、開閉可能なリヤガラスハッチが用意されていて、リヤガラス部分のみの開閉が可能。狭い場所での荷物の出し入れや、テールゲートを全開すると荷物がこぼれ落ちそうな場合でも容易に開けられるメリットがあります。
物件数も多く、特別仕様も選べるノアとセレナ
C27系セレナの中古車は、物件数の多さが魅力で、航続距離の短い個体も多く揃っています。ただし、e-POWER搭載車は強気の価格設定になっている物件も多い印象です。
いっぽうノアも物件数は多く、さらに兄弟車のヴォクシー、ノア/ヴォクシーよりも上級仕様という位置づけだったエスクァイアも比較検討に加えると、選択肢がさらに増えるでしょう。