1千万円級の高級車を安く手に入れる方法!コスパ最強、300万円のおすすめ中古車8選

中古車の価格を決めるのは、おもに年式や走行距離を含めた個体の程度と市場人気の2つです。
そのため、それほど古く見えないのに意外に安いというクルマが存在します。
とくに300万円〜400万円という価格帯には、新車時には1千万円級だった高級車が多く隠れています。ここでは、どこからみても超高額車にしか見えない、お手ごろ価格のおすすめ中古高級車を8台紹介します。
お得な中古高級車を探すならセダンがおすすめ

中古車は市場の人気によって価格が変動します。なかでも新車にくらべて下落幅がおおきいのが高級セダンです。
法人登録やリースアップといった車両が多い高級セダンは、購入者にとってそのモデルが新しいこともひとつのステータスになっていることから、モデルチェンジを受けて型落ちになると人気が下がり、中古車もお手ごろ価格になることが少なくありません。
そのいっぽうで、輸入車のなかにはロングセラー商品となっているため、見た目は現行車と変わらないのに実際には低年式というモデルがあります。
そういったクルマが中古車になると、“それほど古く見えないのに意外に安く”販売されることになるのです。
多くは低年式だったり過走行ぎみだったりもしますが、新車でも選べる車種が限られてしまう300万円代という金額で、まわりの友人や知人に「おお!」とうならせる高級車のオーナーになることができます。
そんな見栄を張るにはうってつけの狙い目の中古車を紹介しましょう。
ランボと同じV10エンジンを積んだスポーツサルーン:アウディ S8

アウディ S8は、A8をベースに開発された高性能スポーツサルーンです。
初代のD2系は1997年に登場、現在は2019年にデビューしたD5系が販売されていますが、おすすめは2006年に発売された2代目のD3系と、2012年発売の3代目D4系の初期モデルです。
まずD3系と呼ばれている2代目S8は、アールアルミボディにランボルギーニ ガヤルドの5.0L V10をベースに開発された5.2LのV10FSI(直噴)エンジンを搭載することが最大のポイント。
駆動方式にはフルタイム4WDのクワトロシステムを採用し、足回りにはエアサスペンションを組み合わせ、安定した走行を可能としています。
ボディサイズは、全長5,055mm×全幅1,895mm×全高1,430mmというもので、現行のEクラスや5シリーズと変わりません。
もう1台の3代目S8は最高出力382kW(520PS)、最大トルク650Nm と大幅にパワーアップした新開発の4.0L V型8気筒TFSIエンジンを搭載。
走行状況に応じて4気筒を休止させるシリンダーオンデマンドシステム、アイドリングストップのスタートストップシステム、減速時のエネルギーをバッテリーに貯めるエネルギー回生システムを搭載して高効率化、環境性能をアップしました。
アクティブエアサスペンションを装備する足回りには、21インチの大径ホイールを装着。
ボディは2代目よりもおおきな全長5,145mm×全幅1,950mm×全高1,455mmで、室内は上質かつスポーティな雰囲気でまとまっています。
予防安全のアウディブレーキガードやACC(アダプティブクルーズコントロール)は、2014年のマイナーチェンジで搭載されていますので、それらの装備が必要と思われる方は、300万円オーバーになりますが2014年以降のモデルが良いでしょう。
後部座席の居住性も充実したフルサイズのA8がベースなので、ドライビングファンについて疑問を持つ人も多いと思いますが、パワフルなエンジンとクワトロシステムの組み合わせで、スポーツサルーンへと見事に変貌しています。
東京‐大阪の往復はもちろん、ワインディングも得意なので、自宅から片道100km程度の温泉地に向かうのにも安心の相棒です。
ただし中古車のタマ数は非常に少ないので、条件にあった個体を見つけたら、即販売店に連絡したほうがよさそうです。
イタリアを代表する高級カーブランド:マセラティ ギブリ

イタリアの高級ブランド、マセラティの作るアッパーミドルセダンがギブリです。
ギブリという名前は古く、V8エンジンを流麗なクーペボディに搭載した初代モデルは1966年にデビューしています。しかし初代ギブリは1973年に生産を終了。ギブリⅡと呼ばれる2代目は、1992年から1997年まで生産されました。
その後、またしばらく空白期間があって、2013年に現在の3代目(M157型)がデビューしました。
センターにトライデントを掲げたおおきなフロントグリルと、クーペのような美しいシルエットで構成される凛々しくもゴージャスなエクステリアは、マセラティ独特のもの。
全長4,920mm×全幅1,945mm×全高1,485mmというボディサイズは、日本でも比較的取り回しやすいサイズ感ですが、ホイールベースが3,000mmもあるので、ゆったりとした居住空間が楽しめます。
ホイールは、新車オーダー時に数種類のデザインからセレクトできたことから、同じ年式、グレードでもホイールが異なる個体が存在します。こだわるなら、自分好みの外装パターンを調べてみると良いでしょう。
いっぽうインテリアは、運転席と助手席がそれぞれ独立したダブルコックピットレイアウトと呼ばれるデザインによって、高級かつスポーティな雰囲気です。
イタリア家具メーカーとコラボしたシートの表皮は、ステッチの入った高級なレザーで、ドアを開けた瞬間にこのセダンがただ者ではないことを乗員に知らしめます。
中古車なので表皮のカラーセレクトなどはできませんが、国産車以上にバリエーションの多いギブリの内装パターンは、購入するときの楽しみのひとつです。
インテリアの設えとカラーは、乗っている際に外装パーツ以上に目に入る場所ですので、慎重に選ぶことをおすすめします。
300万円で購入出来るのは、初期のSグレード(RWD)が中心。ボディカラーは、白または黒系が多く、タイヤサイズは18インチから20インチまでバリエーションがあります。
フラッグシップで駆け抜ける喜びを味わう:BMW 7シリーズ

BMWのフラッグシップモデルである7シリーズは、先代の6代目(G11/G12型)より以前のモデルがターゲットになります。
とはいえ古いモデルは、流通量が少なく、トラブルもそれなりに増えますので、おすめは2009年にデビューした5代目以降。できれば、2015年にデビューした6代目のG11/G12型をチョイスしたいところです。
6代目7シリーズは2022年まで販売されてきましたが、2019年のマイナーチェンジ前のモデルであれば、十分に300万円で購入できます。
エンジンは、6.5LのV12ツインターボを筆頭に、4.4L V8ツインターボ、3.0L直6ターボ(ガソリン)、3.0L直6ディーゼルターボ、それらに2016年に追加された2.0L直4ターボとプラグインハイブリッドと、予算と好みに合わせて選ぶことができます。
ボディは、全長5,110mm×全幅1,900mm×全高1,480mmのスタンダードと、全長5,250mmにホイールベースは3,210mmというロングボディがあり、とくにロングボディは広くゆったりとした癒しの後部座席を味わうことができます。
BMWライトウエイトコンセプトに沿ったボディは、カーボン、アルミニウム、超高張力スチールによる複合構造とし、シャシーまわりにもアルミニウムを多用。さらにサスペンションまわりも軽量化を行い、先代モデルに比べて約130kgのシェイプアップに成功しています。
V12ツインターボエンジンの圧倒的から上質なパワーデリバリーと、フルサイズセダンとは思えないスポーティなドライビング感覚は、「駆け抜ける喜び」のキャッチコピー通りです。
一度乗ってみれば多くのクルマ好きに支持される理由がわかる:メルセデス・ベンツ Eクラス

誰もが知っているメルセデス・ベンツの中古車なら、アッパーミドルクラスのEクラスがおすすめです。
セダン、ステーションワゴン、クーペ、カブリオレのほか、AMGモデルやクロスオーバーモデルのオールテレインなど、幅広いラインナップでユーザーニーズに応える高級車です。
300万円で購入できるのは、セダンとステーションワゴンが2016年デビューのW213型とS213型の前期モデル。クーペとカブリオレは、2009年デビューののC207型とA207型です。
セダンとステーションワゴンは、2.0L 直列4気筒エンジンを搭載したE200と、2.0Lディーゼルエンジンを搭載したE220dが中心で、数は少ないものの横基調のグリルとボンネット先端にマスコットを装着したクラシックなグリルを装着したE400 4MATIC エクスクルーシブも見つけることが可能。
先々代にあたるC207型とA207型がメインとなるクーペとカブリオレは、1.8L直4ターボエンジンのE250 CGI ブルーエフィシェンシーから3.5L V6ターボのE400まで揃っています。
なかでもカブリオレの開放感ある乗り味は魅了されること請け合い。メルセデスならではのボディ剛性はカブリオレでも健在です。
ドイツ車とはひと味違うレクサスの高級車:レクサス LS

レクサスLSは、先代の40系がメインになってきます。40系LSは、2006年のデビューで2017年まで販売されたロングセラーです。
2012年にマイナーチェンジを行い、スピンドルグリルが採用されました。
300万円の予算では、マイナーチェンジ以前ならほとんどのグレードがターゲット。マイナーチェンジ後でも、初期モデルであればターゲットになります。
内装はファブリックと本革シートがありますが、ほとんどが本革仕様。しかしファブリックシートも座ってみると捨てがたい乗り心地と手触りで、中古車価格も抑えめになりますから、そのへんを割り切ると程度の良い個体に出会えるかもしれません。
2006年から2012年までは8インチの純正カーナビが時代を感じるところではありますが、2012年以降は12.3インチのモニターが水平基調のインパネに入っています。
2006年デビューとはいえ、フラッグシップならではの乗り心地と高い居住性は現在でも十分に通用するレベル。
さらに日本で初めてのLEDヘッドライトが装着されたり、量産車では世界初のシーケンシャルシフト付き8速ATなど、古さを感じないのがLS(40系)の魅力でもあります。
運転することが多い方におすすめは、スポーツパッケージのF SPORT。ローダウンされたサスペンション、トルセンLSD、アクティブスタビライザー(600hのみ)で、ホイールも専用19インチホイールでグリルや、フロントバンパー、スポーツシートなども装着されていますので、選ぶ価値は充分にあります。
レクサス LSは、クルマ好き、高級車好きなら、一度は味わってほしい1台です。
英国首相専用車としても用いられてきた実績もある高級車:ジャガー XJ

ジャガーのアイコン的存在でもあるXJシリーズは、4代目XJのX351が狙えます。
1960年代からジャガーのフラッグシップモデルとして君臨し、英国の首相専用車としても用いられてきた実績もある英国を代表する高級サルーンです。
4代目XJは、2009年から2019年まで生産されたモデルで、接着剤とリベットだけで結合させたアルミボディは、ライバルよりも約150kgも軽く、走りの性能やハンドリングはもちろん、環境性能にも大きく貢献しています。
流れるようなシルエットが特徴的なボディは、フラッグシップサルーンらしくホイールベースを3,030mmとしたSWB(スタンダードホイールベース)と、3,155mmのLWB(ロングホイールベース)の2タイプを用意。
サイズは、SWBが全長5,135mm×全幅1,900mm×全高1,455mm、LWBは5,260mm×全幅1,900mm×全高1,455mmとなっています。
最初に導入されたパワートレインは、5.0LのV型8気筒の自然吸気とスーパーチャージャーに6速ATでしたが、2012年のマイナーチェンジで新しい2.0L 直列4気筒ターボと3.0L V型6気筒スーパーチャージャーを追加するとともに、5.0L V8はスーパーチャージャーエンジンに1本化。同時に、トランスミッションはすべて8速ATに変更されました。
足まわり関連では、エアサスペンションとアダプティブダイナミクス(連続可変ダンパー)をはじめ、アクティブデファレンシャルコントロール、クイックレシオパワーステアリングなどの機能を搭載します。
室内はおおきなアーチを描く個性的なデザインを基本に、ウッドパネルとレザーによる伝統的なスタイルでまとめられ、他の欧州フラッグシップサルーンとは異なる雰囲気です。
コクピットには12インチのバーチャルインストルメントパネルを中心に、センターにはデュアルビューを搭載した8インチのタッチスクリーンをセット。ATのシフトレバーは、スイッチONでせり上がるドライブセレクターとなっています。
2013年には、高性能バージョンの「XJR」を追加投入。5.0L V8スーパーチャージドエンジンは、最高出力405kW(550PS)と最大トルク680Nmをそれぞれ発生し、0−100km/h加速4.6秒、最高速度280km/hという国産スポーツカーをも凌駕するようなハイパフォーマンスを実現。アクセルを踏み込んだ瞬間にセダンのスーパースポーツとしての加速を楽しめます。
エクステリアは、専用のフロントバンパーおよびロワスポイラー、サイドシルやリアスポイラーを装備。内装はシートバックやステアリングに「R」のロゴが入るほか、フロントシートがソフトグレインレザー仕様のRスポーツシートに変更されます。
電動化を進めているジャガーは、2024年12月に新しいコンセプトをまとったTYPE 00を公開。XJシリーズも電動化される予定ですので、最後のガソリンモデルとして味わっておくにはいまがラストチャンスかもしれません。
流行りのクロスオーバーSUVおすすめモデル
新しい潮流を作ったエポックなSUV:ポルシェ カイエン

2002年に「新しいかたちのスポーツカー」としてデビューしたポルシェ カイエン。
優れたオフロード性能にスポーツカー顔負けの動力性能を兼ね備えたカイエンは、いまやランボルギーニやフェラーリ、アストンマーティンまでもが参入するハイパフォーマンスSUV市場を開拓しただけでなく、ポルシェの経営を立て直す救世主となりました。
中古車市場では、初期の955/957型も見つけることができますが、おすすめは2010年にデビューした2代目の958型です。
モデルバリエーションは、2010年から2014年の前期型に、3.6L V6エンジンを搭載したスタンダードのカイエンを基本に、4.8L V8のカイエン S、4.8L V8ツインターボのカイエン ターボ、3.6L V6スーパーチャージャーに電気モーターを組み合わせるカイエン S ハイブリッド、2012年に追加されたSのハイパフォーマンス版であるカイエン GTSの5タイプ。
トランスミッションはATの8速ティプトロニックで、カイエンにのみ6速マニュアルミッションもありましたが、販売台数はかなり少なかったようで探すのは困難です。
いっぽう後期モデルは、3.6L V6のカイエンと4.8L V8ツインターボのカイエン ターボ、新開発の3.6L V6ツインターボにダウンサイズされたカイエン Sとカイエン GTS、3.0L V6をベースにしたプラグインハイブリッドのカイエン S E-ハイブリッドともに、まだまだ高値で手が出せません。
ジープブランドのフラッグシップSUV:ジープ グランドチェロキー

為替レートや輸入コストの変動のあおりをうけて、新型の WL系となってから830万円がスタート価格というプレミアムなラグジュアリーSUVとなったジープ グランドチェロキー。
そんな高級SUVから狙うのは、2011年12月から2021年まで販売された先代のWK2型です。
先代グランドチェロキーは、ダイムラー・クライスラー時代に開発が始まった関係で、プラットフォームなどはメルセデス ベンツの3代目Mクラスと同じものを用い、サスペンション形式もマルチリンク式になるなど、オンロードでの乗り味が向上したこともポイントです。
インテリアは、欧州系ブランドとは違ったアメリカ的なおおらかさが感じられるデザイン。2013年以降のモデルでは、センターコンソールに8.4インチのタッチスクリーンが採用されました。
ボディサイズは、全長4,835mm×全幅1,935mm×全幅1,805mmと日本でも扱いやすいおおきさ。
そこに最高出力210kW(286PS)、最大トルク347Nmを発生する3.6LのV型6気筒エンジンを搭載。トランスミッションは初期が5AT、2013年以降は8ATに進化しました。
いっぽうアメリカンV8を感じたいユーザーには、5.7L V型8気筒OHVの「(オーバーランド)サミット」と、ハイパワーな6.4L V型8気筒OHVの「SRT-8」というグレードも存在します。
どのエンジンも、トルクで走るという特性で、欧州系に多いダウサイジングターボエンジンでは味わうこのできない骨太なフィーリングが魅力となっています。
マイナーチェンジは、2013年と2017年の2回で、2017年以降はフェイスリフトにくわえて先進装備や快適装備が充実されるなど、おすすめのモデルになっています。
中古車なら高級車が手ごろな価格で手に入る

かつて憧れた高級車も、しばらくすると国産ファミリーカーより安い値段で買うことができるようになるというのは、中古車選びの醍醐味のひとつです。
とくに輸入高級車は、一部の車種を除いて価格が下がりやすく、お得にいいクルマに乗りたいという方にはかなり狙い目です。
今回、紹介した5台以外にも、市場にはまだまだ魅力的なクルマが埋もれています。この機会に宝探しをする気分で、かつて憧れた高級車を探してみましょう。