車の走行距離と査定の関係とは?ベストな売却時期を解説
買取査定に大きく関係するのが、車の走行距離です。
走行距離が長ければパーツの劣化や故障リスクが上がるため、査定金額が下がってしまいます。そのため、車を売る時期というのは非常に重要となるのです。
本記事では、車の走行距離と査定金額の関係や、走行距離、年式別の査定金額の比較、走行距離を意識した車売却のベストタイミングを徹底解説します。
本記事をお読みいただければ、買い取り額が下がりにくい走行距離の目安を知れるため、売却を検討する際の参考にしてみてください。
車の走行距離と査定の関係
車はエンジンやトランスミッション、足回りや補機類など多くの部品の組み合わせで快適に走れるように作られています。
さらに最近のハイブリッド車であれば、上記の部品のほかに走行用のバッテリーも積まれています。
そのため走行距離が長くなるほど部品が消耗され、故障やトラブルなど確率が高まるため査定額が低くなりやすいでしょう。
車の平均走行距離は1年1万kmの基準で判断される
車を査定する際には、1年あたりの平均走行距離で判断されます。
一般的に普通車では1年1万kmと考えられています。
この範囲を大きく上回ると、同じ年式でも平均走行距離内に収まっている車と比較して査定額が下がることが多いです。
例えば、1年落ちで5万km走行している車は明らかに過走行です。
しかし、5年落ちで5万km走行した車は平均的な走行距離なので、走行距離が原因で査定額が下がる可能性は低いでしょう。
相場価格の車の走行距離は5万~10万km
一般的に自動車買取や中古車の相場価格は、走行距離が5万km~10万kmの車がほとんどです。
走行距離が長ければ長くなるほど車の買取額も下がります。
また、査定額以外にも走行距離が長いことで発生しやすい、査定額を下げる別の原因が存在します。
それぞれ詳しく解説するのでぜひ参考にしてください。
5万km以下は人気で高値がつきやすい
走行距離が5万km以下の車は人気があり買い手がつきやすい傾向があります。
そのため、走行距離が5万km以下の車であれば高く買い取ってもらいやすいでしょう。
例えば新車で購入してから、最初の車検がくる3年や2回目の車検の5年目で売却する方もいます。
走行距離が5万km以下で3年~5年落ちの車は、中古で購入しても長く乗れるため、中古車業者では在庫を豊富に取りそろえています。
業者としても、車の人気が高いことをわかっているため、高い値で買い取ってくれる可能性が高まるでしょう。
10万km以上は故障リスクなどの面から買取価格が下がりやすい
車は10年10万kmが寿命だといわれています。
最近では車の性能も向上し、メンテナンスを定期的に行えば10万km~20万kmと長く走れるでしょう。
しかし、車を購入する場合は全員がメンテナンスの知識を持っているわけではありません。
また、再販されている10万kmを超える車が必ずしもメンテナンスをしっかり行っていた車なのかどうかもわかりません。
そのため買い手がつきづらく、買取査定が下がったり、そもそも値がつかなかったりするなどの恐れがあります。
車の査定には走行距離だけでなく年式とのバランスも重要
車の査定では、車の走行距離が短かければよいだけではありません。
査定額を上げるには、走行距離と年式のバランスが重要です。
年式が新しいのに平均走行距離を大きく逸脱している場合は、通常の走行距離の車と比較して買い取り額が落ちます。
逆に年式が古く走行距離が短い場合でも同じく買い取り額が落ちる傾向にあります。
車の査定における走行距離と年式の重要性を詳しく解説します。
年式が新しい車ほど需要があり評価されやすい
車の査定金額は、新車購入から1~2年では査定金額は大幅に変わりませんが、3年目以降から徐々に査定額が落ちてきます。
そのため、新車購入後3年の車検が来る前に売却して高く売る方がほとんどです。
年式が新しく、1年1万kmの適正な走行距離であれば、かなり高額な買い取り金額になるので車を乗り換える際にも、ほとんど負担を増やさず乗り換えられるでしょう。
短期間に多く走っている車は評価が下がりやすい
単純に車の年式が新しければよいわけではありません。
例えば、1年で5万km走行した車と10年で5万km走行した車では、1年で5万km走行した車の方が過走行なので部品の劣化などが懸念されます。
そのため、年式が新しくても走行距離が1年1万kmの目安を大きく逸脱している場合は、買い取り額が下がる可能性が高いです。
なぜなら、中古車として再販する際に走行距離が進んでいる影響で、同じ年式の走行距離が適正な車よりも買い手がつきにくいからです。
年式が古く走行距離が短い車は査定が下がりやすい
車の買取では、基本的に走行距離が短かければ査定額が上がりやすい傾向にあります。
ただし、年式が古く、なおかつ走行距離が短かい場合は注意が必要です。
なぜなら年式が古く走行距離が短かい車は、ほとんど走らせておらず、内部部品やエンジンの劣化が考えられるので買取額が下がる可能性が高いからです。
基本的にプレミア価格がつく人気車種以外は、査定金額がほとんどつかない可能性もあります。
その場合は、一般の中古車買取業者に出すのではなく、不動車・廃車買取専門業者に査定してもらうのがおすすめです。
不動車・廃車買取専門業者では、車を中古車として再販するのではなく、車を分解して使えるパーツだけを取り出し、持っているルートで販売しています。
そのため、不動車は年式が古く経年劣化が進んでいる車でも買い取りしてくれます。
一度査定に出してみるのが良いでしょう。
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走行距離と年式別で車の査定額を比較
走行距離や年式によって査定金額が徐々に下がってくることを解説しました。
しかし、実際にどのくらい査定金額に影響するか知りたい方もいるはずです。
そこで、「車選びドットコムの一括査定」の情報をもとに車の査定金額を走行距離・年式別に表形式でご紹介します。
ぜひ、愛車を査定する際の参考にしてください。
走行距離別の買取相場
走行距離別の車買取相場をご紹介します。
トヨタのプリウス(グレード:1.8 S ツーリングセレクション)を例に走行距離と買取相場の変化を表にまとめました。
※2024年7月現在の買取相場情報です。
走行距離 | 買取相場 |
---|---|
2万km | 33万円~228万円 |
5万km | 5万円~221万円 |
7万km | 10万円〜198万円 |
10万km | 9万円~201万円 |
2万kmと7万km以降の買取相場を比較すると約30万円以上買取相場が下落していることがわかります。
このことから、長く乗りたいと考えているわけでなければ、走行距離が5万km前後のときに売るのがおすすめです。
年式(使用年数)別の買取相場
年式別の車買取相場をご紹介します。
トヨタのアクア(グレード:1.5 S スタイルブラック)を例に年式と買取相場の変化を表にまとめました。
※2024年7月現在の買取相場情報です。
年式(使用年数) | 買取相場 |
---|---|
3年落ち | 78万円~155万円 |
5年落ち | 32万円~156万円 |
7年落ち | 27万円~152万円 |
9年落ち | 40万円~112万円 |
アクアの場合は査定金額の上限が7年目以降下落し始め、9年目だと約40万円ほど差が見られました。
車種によって異なる場合がありますが、7年経過していれば早めに売った方が良い例です。
車の走行距離が査定に影響しないケースはある?
営業車としての利用が想定されるプロボックス、荷物運搬用途で使われるハイエース、未舗装の道路の走破性が高いランドクルーザーなどの車種は、耐久性が高く設計されており、走行距離が長くてもあまり査定に影響しません。
また、車によっては海外での人気が高く、査定額も下がりにくい車種があります。
例えば、ランドクルーザーは、国内外を問わず人気で、10万km~20万km走っても壊れにくいように、耐久性を重視した車体設計です。
年式が古いモデルでも購入する方が多いため、走行距離が長くても査定にあまり影響しません。
車の走行距離や年式以外で査定に影響がある4つの要素
車の走行距離や年式が査定に大きく影響すると解説しました。
しかし、走行距離と年式のバランス以外にも査定に影響する要素が存在します。
走行距離や年式が問題なくても、ご紹介する要素に問題があれば査定額が大きく下がるかもしれません。
主に4つの要素があるため、それぞれ詳しく解説します。
車の外装・内装
査定の際には車の外装内装のきれいさが影響します。
具体的には、外装面なら傷や凹み、擦り傷などがないか、塗装が劣化していないかなどが判断基準です。
内装では、シートのヘタリ具合やタバコ・ペットの臭い、汚れ具合などが加味されます。
きれいに保たれていると、車を大切に扱っていたアピールにもなるため、汚れている場合と比較しても査定にプラスとなりやすいでしょう。
査定に出す前に洗車やルームクリーニングを行っておけば、プラスで査定してもらいやすくなります。
事故・修理歴の有無
査定に出す車に事故・修復歴がないかどうかも重要な要素です。
中古車として販売されている車で比較しても、正常な車よりも事故・修復歴がある車の場合は100万円以上安く販売されていることも珍しくありません。
事故歴・修復歴がある車は、フレームなどにダメージを受けている場合が多く、一度修理していても再発したり別の故障につながりやすかったりします。
そのため、販売する際に安くせざるを得ず、買い取りする際の査定金額も大幅に下がるでしょう。
しかし、査定金額が下がるからといって査定時に事故・修復歴があることを隠してしまうと、あとから高額な修理費用を請求されたり、裁判に発展したりすることもあります。
査定の際には正直に事故・修復歴を含めた車の現状を伝えましょう。
エンジンルームの劣化の有無
エンジンルームの状態も判断基準の一つです。
エンジン音に異常はないか、エンジンは問題なくかかるのか、バッテリーの消耗具合などで判断されます。
エンジンまわりに問題がなく、定期的にオイル交換などのメンテナンスをしっかり行っていることをアピールしておけば、業者側としては好印象です。
日頃からメンテナンスを欠かさず愛車を大切に取り扱うことが大切です。
付属品(正規品)の有無
車を購入した際の付属品がそろっているかどうかが査定額に影響を与えることがあります。
具体的には以下の付属品が重要です。
- メンテナンスノート
- スペアキー
- 取扱説明書
メンテナンスノートは、車の点検記録や修復歴の有無が記載されています。
必須ではありませんが、メンテナンスノートがあれば買取業者としても安心材料となるでしょう。
査定の際にメンテナンスノートがなければ、車が以前どのようなメンテナンスを行っていたのか判断が難しいからです。
近年のスペアキーはイモビライザー搭載のものが多く、紛失した場合はディーラーでの再発行が必要です。
スペアキーを紛失して手元にない場合は、買取業者側に手間が発生してしまうでしょう。
付属品がそろっていないと、車を大切に扱っていないのではないかと判断され査定でマイナスになる可能性があります。
メンテナンスノートや取扱説明書は車のダッシュボードに入っていることも多いので、チェックしてみましょう。
取扱説明書を紛失した場合は、フリマサイトやオークションで販売されていることがあるので、紛失している方は入手しておくことをおすすめします。
車を売却するベストタイミングを走行距離の観点から解説
車をどのタイミングで売却するが一番良いのかがわからない方もいるでしょう。
車を売却するベストタイミングは、主に新車購入と中古車購入の場合で異なります。
それぞれのパターンについて詳しく解説します。
10万kmに到達する前
車の寿命は10年10万kmといわれており、10万kmを超えている場合は過走行車と判断されるのが一般的です。
10万km以上走行している車は再販しづらく、その分買い取り金額も少なくなります。
車を長く乗っている場合や中古車購入している場合でも、できるだけ高く売りたいなら10万kmに到達する前に売却するのがおすすめです。
初回~2回目の車検前
新車を購入した場合は、最初の車検や2回目の車検がくる3~5年で乗り換える際に売却するのがおすすめです。
なぜなら、年式がまだ新しく中古車として再販しても長く乗れると判断され、買い手がつきやすいからです。
そのため、買取業者としても在庫として持っておいてメリットがあるので、査定が高くなりやすい傾向にあります。
3年~5年であれば、走行距離もちょうど高く売れる5万km未満に抑えやすいでしょう。
走行距離の観点で考えても、2回目の車検までに売るのは一つの目安です。
ただし、年式が新しくても走行距離が明らかに平均を超えている場合は、買い取り額が下がる可能性もあるので注意しましょう。
車を査定に出す際の3つの注意点
車を査定に出す際には注意点や決してしてはいけないことが3つ存在します。
ご紹介する注意点は、査定金額を上げるためにしてしまう方も実際存在しており、あとからトラブルになることがほとんどです。
それぞれの注意点について詳しく解説します。
メーターの改ざんや巻き戻しはしない
車が年式に対して走行距離が進んでおり、少しでも買取査定を上げたいと考えていても、決してメーターの改ざんや巻き戻しは行なってはいけません。
買取査定の際に車の点検記録簿を見たり、外装やエンジンなどの内部部品を査定したりすれば、プロの査定士であれば見抜けてしまいます。
メーター改ざんや巻き戻しが査定時に発覚すれば、悪質だと判断され買い取ってもらえなくなる可能性が高いでしょう。
また、売却後にメーター改ざんや巻き戻しが発覚した場合は、売り主側の過失が問われる可能性があり、費用を請求されるなどトラブルに発展するので、メーター改ざんや巻き戻しなどの不正行為は決して行わないでください。
査定時に車の事故歴や修復歴を隠さず申告する
車の事故歴や修復歴がある場合は査定額が減額になる傾向にあります。
査定額を上げたいからといって、事故歴や修復歴を隠して査定に出してもプロの査定士にはすぐ見抜かれてしまうでしょう。
買取業者との信頼関係が崩れてしまうだけでなく、他にも隠している不具合や欠陥があるのではないかと判断され、買取を断られてしまったり買い叩かれてしまったりすることにつながりかねません。
また、仮に売却時点ではバレなかったとしても、再販するために整備やオークション出品のための再査定で発覚した場合は、売り主の過失が問われてしまうでしょう。
最悪の場合は費用を請求されるだけでなく、裁判などのトラブルへ発展する可能性もあるので、事故歴や修復歴があったとしても隠さず申告しましょう。
査定後~売却までの期間はできる限り長距離移動を控える
車を査定してもらってから、実際に売却完了までの間で大幅に走行距離が変わった場合は査定額が下がる可能性があります。
なぜなら、車の査定には走行距離の目安があるからです。
車の平均走行距離の目安は1年1万kmと考えられています。
そのため、長距離旅行や車での出張など、走行距離の基準を逸脱するような長距離走行をすることは控えておきましょう。
もしやむを得ず査定した車での長距離走行を予定している場合は、査定前にそのことを申告しておけば加味した金額で買い取りしてもらえるでしょう。
車の査定額を上げる4つの方法
愛車を少しでも高く買い取ってもらいたいと考えるのは当然です。
そこで、車の査定額を少しでも上げるための方法を4つご紹介します。
車の査定額を上げる方法を知っておけば、できる限り納得のいく形で売却手続きを進められるでしょう。
走行距離を平均以下に抑える
車を売却する際に、年式に対して走行距離が短かい場合は買取査定金額が上げられます。
基本的に買取業者は、1年1万kmを平均走行距離として判断基準にしているからです。
買取業者としても中古車として再販する際に、年式に対して走行距離が少ない車は買い手がつきやすく、在庫を保有するメリットになります。
車を売る際には、5年落ちで走行距離が5万km以下のように、平均走行距離以下に収めるのがおすすめです。
買取先が見つからない場合は工夫をする
走行距離が10万kmを超えてしまった場合は、なかなか買取先が見つからないことがあります。
どうしても買取先が見つからない場合は、逆に費用を支払って廃棄してもらわなくてはならないことも考えられるでしょう。
少しでも買取を依頼できる可能性を高めるためには、買取店の探し方を工夫する必要があります。
「10万km以上でも買い取ります」「古い車でも受け取ります」と走行距離が長い車を買い取るアピールをしている業者がおすすめです。
海外への販路を持っている買取業者を利用する
走行距離が長い場合は、海外への販路を持っている業者を選ぶことで買い取り金額を下げることなく買い取りしてもらえる可能性があります。
海外では、日本のように走行距離を気にする方が少なく、10万km、20万kmと乗り続ける方も多いそうです。
日本車は海外でも「しっかり整備されているため長く乗れる車」として人気が高く、買い手がつきやすいです。
車の一括査定を利用する
車を少しでも高く買い取ってもらうには、複数の業者を比較する必要があります。
しかし、忙しい方や複数の業者との比較が面倒だと感じる方も多いのではないでしょうか?
そのような状況におすすめなのが車の一括査定サービスの利用です。
一括査定サービスを利用すれば、愛車の情報を入れるだけでかんたんに査定金額がわかります。
「車選びドットコムの一括査定」では、大手買取業者を含む200社以上から、最大10社をピックアップして買取条件の良い業者がひと目でわかります。
効率的に査定を行いたい方はぜひ「車選びドットコムの一括査定」をお試しください。
まとめ
本記事では車の走行距離と査定の関係や、査定に出す際の注意点、査定額を少しでも上げるための方法などを解説しました。
車の査定には走行距離が大きく関わってきます。
業者の判断基準である平均走行距離は1年1万kmです。
その基準を超えていなければ、相場よりも高く買い取ってもらえる可能性もあるでしょう。
走行距離以外にも年式の新しさや、売却のタイミングなども重要です。
基本的には新車購入から3年~5年の初回車検、2回目車検前に売却すると高く売れやすく、中古車の場合でも走行距離が5万km以下ならある程度高く買い取ってもらいやすいでしょう。
車を売却する際には、できるだけ高く買い取ってもらうためにも「車選びドットコムの一括査定」をご検討ください。
車の情報を入力すればかんたんにいくらで買い取ってもらえるかがひと目でわかり、比較できるでしょう。
まずは愛車の値段を調べてみよう
愛車を少しでも高く売りたいとお考えの方は、一括査定サイトで愛車の価格を調べるのがおすすめです。
車選びドットコムの一括査定なら、愛車の情報を1回入力するだけで近くにある複数の買取店へ一括で相見積もりできます。 あとは査定額を比較して一番高く売れる店舗で売却するだけ!もちろん、査定額に満足できなければ売却する必要はありません。
愛車の本来の価値を知るためにも、まずは値段を調べてみましょう!