車検切れの車も買取依頼可能!査定額アップのためのポイントと注意点
車を売却したいタイミングで車検が迫っていたり切れていたりしたとしても、慌てる必要はありません。
車検切れの車は、通常と同じ手続きで買取依頼可能です。
また、車検の残期間が査定に与える影響も少ないため、無理に費用を払って通そうとする必要もありません。
本記事では、車検切れの車を査定に出す際、査定額アップのためのチェックすべきポイントや注意点について解説します。
スムーズに車を売却したい方であれば、ぜひ参考にしてください。
車検切れの車は公道を走行できない
車検切れの車は、当然公道を走行することはできません。そのため、車検が切れた車を運転して、車検場や買取店に持ち込むことはできません。
持ち込みたい場合は、臨時運行許可証(仮ナンバー)を発行してもらう必要があります。
仮ナンバーは、車の検査を受けるなどの理由で、車検切れの車を整備工場などに回送する場合のみ、例外的に運行を認めてもらえるものです。
したがって、その他の目的で車検切れの車で公道を走れば、道路運送車両法第108条が適用され、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金を科せられます。
さらに、6点の違反点数を加算され30日間の免許停止となることから、公道を走行しないようにしましょう。
罰則の対象となるのはあくまで公道を走行した場合であり、 私有地だと問題ありません。
車検切れの車も買取依頼可能!車検の有無と査定額の関係
車の売却の際、車検の残期間が査定額に与える影響はわずか数万円であり、車検が切れていても買取依頼は可能です。
ここでは、車検切れの車が買取依頼可能な理由と、車検が切れてしまった際の注意点について解説します。
車検切れの車が買取依頼可能な理由
車検切れの車が買取依頼が可能な理由は、買取後の流通経路とそれぞれの特徴にあります。
中古車として店頭に並んだ車の車検が途中で切れた場合は、基本的に新しいオーナーが車検費用を負担します。
所有者にとって車検切れで公道を走行できない車は不便ですが、業者にとっては流通・販売のいずれにおいてもそれほど影響はないため、車検が切れてから数か月程度であれば、買取査定に大きく影響することはありません。
車検切れの車の放置は査定時にマイナス評価になるので要注意
車検切れの車は買取依頼可能ですが、切れてから1年以上経過している場合は、査定額に影響が生じる可能性があります。
ここで問題となるのは、車検の有無ではなく「車検が切れてから1年以上経過=1年以上走行していない」点です。
動かしていない車にはサビやパーツの劣化が見られることが多く、それらが確認された場合は査定額がマイナスされます。
さらに、車検が切れていても所有している限り自動車税は徴収されるため、維持費もかさみます。
無駄な出費を抑えなるべく高値で売却するためにも、車検切れの状態を放置せず早い段階で売却を検討しましょう。
車検切れのまま長い間放置され完全に動かなくなってしまった車は、「不動車」として0円査定を受けるケースもあります。
この場合下取りは望めませんが、パーツの買取・販売に特化した業者を選択することで査定額が付くケースもあるため、諦めずに買取業者の比較検討を行うべきです。
▼不動車の売却に関して、詳しくはコチラ
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車検切れの車の売却先は主に3つ
車検切れしている車を買取する際に利用できる売却先は主に3つあります。
- 車買取業者
- 個人間での買取
- ディーラーでの買取
それぞれ詳しく解説します。
車買取業での買取
車検切れしている車の買取先として「車買取業者」があります。
ここで説明する車買取業者とは、車の買取を専門に扱う業者のことです。具体的には、ガリバーやアップルなどの買取専門店を意味します。
車買取業者は業者により規模数が異なります。全国展開している業者もあれば、地域密着型で事業を営む買取業者もあるでしょう。
もし、買取業者に悩んでいる場合には、まず「大手買取専門店の利用」をおすすめします。
個人間での買取
車検切れしている車の売却先として「個人間での買取」もおすすめです。
個人間での買取には「知り合いや知人に売る」もしくは「ネットオークションを利用する」など様々な方法があります。
個人間で売買手続きを行うメリットは、買取業者を仲介に挟まないため、仲介手数料や代行費用が不必要な点です。
ただし、車検切れしている車を個人間で売買する際には、
- 車検実施の際の移動に関する問題
- 名義変更等の問題
などの問題点が挙げられます。
個人間同士の場合、ちょっとした事でトラブルに発展しやすいため、売買する相手と事前に話し合い売買取引を進めていきましょう。
ディーラーでの買取
車検切れしている車を売却する業者としてディーラーもあります。
ディーラーも車買取業者と同じく、車検切れしている車を売却することが可能です。
ただし、車買取業者よりも「代行費用」や「仲介手数料」の費用負担が多いデメリットがあります。
全ての手続きを代行してもらえるメリットとディーラーで取引する安心感はありますが、少しでも高く売りたい方にはあまりおすすめできません。
車検の残期間が買取査定に与える影響
車検満了日が迫っている場合、車検出費の方が車検切れによる査定の減額より大きくなるのが一般的なため、売却直前に車検を通すのはオススメしません。
査定時の加点につながる車検の残期間は、4か月以上が目安とされています。
3か月を切ると加点にもつながらないため、車を手放すと決めた時点で早めに査定を受け売却しましょう。
買取額アップのために車検切れの車の査定時にチェックすべき4のポイント
車検切れの車の買取額をアップさせるには、以下のポイントをチェックすることが重要です。
- 付属品の有無を確認する
- カスタマイズパーツを純正に戻す
- 内装をクリーニングする
- 一括査定で買取額を競争させる
なるべく早く売却することに加え、注目すべき4つの項目について解説します。
付属品の有無を確認する
車の維持管理に必要な付属品の有無は、査定に大きく影響を与えます。
- スペアキー
- 整備手帳
- 取扱説明書 など
スペアキーを紛失した場合、再度作成する手間と費用が発生するため、買取の際に敬遠されがちです。
整備手帳の存在は、その車に乗る際の安心感につながるため、査定時の好印象につながります。
これらの付属品が揃っていないと、それだけでマイナス査定を受けやすくなるため、車の購入時からしっかり管理しておき、査定の際ひとまとめにして提出しましょう。
カスタマイズパーツを純正パーツに戻す
車を自分好みにカスタマイズしている場合、純正パーツに付け替えた方がプラス査定を受けやすい傾向にあります。
特にディーラーでの下取りでは、他メーカーのパーツに高額査定が付く可能性は考えにくいため、パーツを純正に戻して査定を受けるのがオススメです。
カスタマイズすることにより性能や見栄えがよくなることが多々ありますが、純正パーツに比べ信頼性が低いものも多く、評価が分かれやすくなり、査定額にも影響が生じます。
取り外したカスタマイズパーツは、中古パーツの買取を得意とする業者に依頼することで、高値で引き取ってもらえるケースもあります。
純正パーツに戻してパーツと車本体を別々に売却し、トータルで高額査定が見込める場合もあるため、複数のパターンで検討するとよいでしょう。
パーツを確認する際、アルミホイールなどは見落としがちなのでご注意ください。
内装をきれいにする
内装は、査定時に重視されるポイントのひとつです。
業者に依頼してクリーニングを行う必要はありませんが、床やシートの汚れは掃除機をかけるなどして可能な限りきれいにしましょう。
また、ペットやタバコ、芳香剤のにおいは、自分にとってはそれほど気にならなくても、他人にとって不快なにおいと認識される場合もあります。
においの残った車は敬遠されやすいため、査定前に無香の消臭剤などでできるだけ消しておきましょう。
一括査定で買取額を競わせる
一括査定を利用することで、住まいの近くにある複数の買取業者から査定額の提示を受けられます。
その中から特に査定額が高い業者をピックアップして実際に見積もりを依頼し、それぞれに他店の金額を提示すれば、こちらがはたらきかけなくても査定額を争わせることが可能です。
一括査定をうまく利用し、高値で買取してもらえるよう交渉しましょう。
【注目】車検切れの車の買取査定における3つの注意点
車検切れの車の買取査定を受ける際は、以下の3つの点に注目しましょう。
- 必要書類を揃える
- 車両を運転して持ち込まない
- 出張買取を利用する
これらのポイントを押さえておかないと、手続きがスムーズに進まなかったり、無自覚で法律に違反してしまったりする恐れもあるため、必ずご確認ください。
必要書類を揃える
車検切れの車の売却に必要な書類は、通常の売却時と同様です。
軽自動車の売却に必要な「自動車検査証記入申請書」や、普通車の売却に必要な「譲渡証明書」「委任状」は買取業者が用意するため、自身で準備する必要はありません。
他の書類についても、さらに詳しく解説します。
自動車検査証
車検が切れてた車を売却する際にも「自動車検査証」は必要になります。
自動車検査証には、車の登録番号や所有者・使用者の情報、車体番号などが記載されています。
車検切れしている車を売却する際には「自分の車→売却先の車」に名義変更する必要があります。
その際、車検証の原本は必ず必要になる書類のため、書類の用意は必須事項です。もし車検証が紛失した場合には、以下の場所で再発行の手続きが行えます。
- 普通自動車の場合:管轄の県税事務所
- 軽自動車の場合:管轄の市町村役場
再発行する際には手数料300円と本人確認書類の持参が必要です。新しく発行される車検証はその場で即日もらえます。
自賠責保険証明書
車検切れしている車を売却する際には「自賠責保険証明書」も必要になります。
自賠責保険証明書はたとえ車検切れしている車であっても、車の名義変更時に必要な書類のため、書類の準備が必要です。
納税証明書
車検切れしている車を売却する際には「納税証明書」も必要になります。
納税証明書とは、自動車税種別割を納めていることを証明する書類のことです。仮に自動車税種別割を納めていない場合、車を売却することができません。
もし、納税証明書が紛失した際には、都道府県が設置している自動車税事務所で再発行できます。再発行する際の費用負担はありませんのでご安心ください。
自動車リサイクル券
自動車リサイクル券も車検切れしている車を売却する際に必要な書類の1つです。
自動車リサイクル券とは、リサイクル料金を預託していることを証明する書類であり、車を売却する際の「リサイクル料金のやりとり」でも必要になります。
もし、自動車リサイクル券が紛失した場合、自動車リサイクルシステムのWebサイトの「自動車リサイクル料金の預託状況」でダウンロードして印刷すれば問題ありません。
自動車リサイクルシステムを利用する際には「車体番号」と「登録番号」が必要になるため、車検証を手元に用意しておくと便利でしょう。
実印・印鑑証明書
車検切れした普通車を売却する際には、実印と印鑑証明書が必要です。
印鑑証明書とは、市区町村に登録した印鑑を証明する書類のことです。印鑑証明書に印字されている印鑑が実印となります。軽自動車を売却する際に印鑑証明書と実印の用意は不要です。
委任状・譲渡書
車検切れした普通車を売却する際には、委任状と譲渡書も必要になります。委任状とは、車の売却に関する名義変更等の手続きを代行する書類です。
譲渡書とは、車の名義変更に伴う変更手続きを証明するものになります。
委任状も譲渡書も売却主が用意する書類ではありません。そのため、売却時に実印の用意だけ済ませておけば良いでしょう。
車両を運転して持ち込まない
車検切れの車で公道を走る行為は「無車検運行による道路運送車両法違反」に該当し、免許停止処分となる6点が追加されます。(過去3年以内に行政処分を受けたことがない場合)
また、車検と同時に切れる可能性の高い自賠責保険は「自動車損害賠償保険法第5条」で加入が義務付けられているものであり、切れた状態で公道を走ると罰則が科せられます。
さらに、自賠責保険が切れている場合、事故を起こした際に任意保険が適用されないため、大きなリスクを背負うことにもなりかねません。
たとえ買取業者が住まいの近くにあっても、運転して持ち込まないようご注意ください。
運転する必要がある場合の対応方法
どうしても運転する必要がある場合は、自賠責保険が切れていない車に限り、居住の市区町村の役場で「仮ナンバー」の発行を受けられます。
仮ナンバーは、数字の上に赤の斜線が引かれた一時的なナンバープレートで、車検が切れていても最長5日間運転許可が与えられます。
ただし、申請した経路以外での走行は禁止されており、期限内にナンバープレートを返納しなければなりません。
そのうえ、車検切れの車の多くは自賠責保険も切れている場合が多く、仮ナンバーの発行のために再度保険に加入する必要があるため、現実的な手段とは言い難いでしょう。
仮ナンバーの取得方法
以下の書類を役場に提出することで、仮ナンバーを取得できます。
- 運転免許証
- 車検証
- 自賠責保険証
- 認印
- 手数料(750円程度 ※自治体によって異なる)
- 自動車臨時運行申請書(役場で発行)
仮ナンバーの取得は、自賠責保険への加入が必須であり、取得時点で有効期限が1か月以上あることが条件となります。
出張買取を利用する
車検切れの車を査定に出す際は、手間のかかる仮ナンバーの取得より、買取業者に出張買取を依頼するのがオススメです。
出張費用が別途かかりますが、買取業者がレッカー車で牽引したり積載車に積み込んだりして店舗まで移動させてくれるため、手間をかけずに売却できます。
手数料は業者によって異なるため、あらかじめ業者のサイトを確認したり一括査定を受けたりして、比較検討しておくとよいでしょう。
まとめ
車検切れの車は買取依頼可能で、手続きも必要書類も通常の売却と変わりません。
しかし、公道を走行できないため買取業者に持ち込むのに仮ナンバーの取得が必要な点や、所有しているだけで自動車税などの無駄な出費が発生する点は、大きなデメリットといえます。
また、車検切れの状態で長い間放置した場合、塗装やパーツが痛みエンジンなどの状態も悪化するため、車としての価値は下がっていく一方です。
手間や損失を最小限に抑えるためにも、早めに売却を検討することをオススメします。
付属品やパーツを確認し、印象アップにつながる内装のクリーニングなどを行ってから、一括査定で高値での売却を目指しましょう。
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